北アルプスにそびえる乗鞍岳(剣ヶ峰3,026m)は、バスで標高2,702mの畳平まで上がれる、日帰りしやすい日本百名山です。ただし乗鞍岳は通年マイカー規制で、自家用車では畳平まで入れません。麓の乗換駐車場に車を停めて、そこからシャトルバスに乗り換えて上がるのが、この山ならではの登り方です。長野側は乗鞍高原の観光センター、岐阜側はほおのき平が乗換の拠点で、どちらに停めるかでバス会社も運賃も運行期間も変わります。このページでは、長野側と岐阜側の乗換駐車場、シャトルの運賃と運行期間、下山後にすぐ入れる乳白色の温泉、乗鞍高原のそば、畳平から剣ヶ峰までのコースタイムまで、各社の公式情報や観光協会の案内で料金や時間を確かめながら、一日の流れがこのページだけで組めるようにまとめました。
急いでいる方へ:駐車場・下山後の温泉・めし処を1画面で確認できる早見表「山前チェック」はこちら
乗鞍岳の乗換駐車場・アクセス一覧
はじめて乗鞍岳へ行く方がいちばん迷うのが、長野側と岐阜側のどちらの乗換駐車場に停めるかです。どちらも無料で停められ、シャトルに乗り換えて畳平まで上がる流れは同じなので、住んでいる方面と運行期間で選べば大丈夫です。まずは違いを一覧で確認しておきましょう。
| 乗換駐車場 | 料金 | シャトル(畳平まで) | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 乗鞍高原 観光センター(長野側) | 無料 | 50〜55分/大人往復4,700円 | 運行7〜10月。満車時はやまぼうし駐車場 |
| ほおのき平(岐阜側) | 無料 | 60分/大人往復3,400円 | 運行5〜10月。スカイライン経由 |
乗鞍高原 観光センター駐車場|長野側の玄関口、無料
長野側の乗換の拠点が、乗鞍高原の観光センターです。高原にある無料の広い駐車場で、ここからアルピコ交通のシャトルバスに乗って畳平まで上がります。もし観光センターが満車のときは、近くのやまぼうし駐車場に停め、すずらん橋のバス停からシャトルに乗る形になります。松本方面から上がってくる、なじみのあるルートです。シャトルは畳平まで50〜55分で、朝の早い便から運行しています。夏山シーズンの週末は乗る人が多いので、早めに着いておくと落ち着いて動けます。
ほおのき平駐車場|岐阜側、乗鞍スカイライン経由で畳平へ
岐阜側から向かうなら、ほおのき平駐車場が乗換の拠点になります。標高およそ1,235mにある広い無料駐車場で、24時間利用でき、トイレもあります。ここからは濃飛バスのシャトルに乗り、乗鞍スカイラインを経由して畳平まで60分です。乗鞍スカイラインは2022年の道路崩落で通行止めが続いていましたが、2024年に仮設の道路で運行を再開し、いまもバスなどで通行できます。恒久的な復旧は新しいトンネルを設けて2027年度の開通を見込んでいる段階です。岐阜側から乗鞍に入る人は、こちらが便利です。
マイカー規制とシャトルの仕組み(運賃・運行期間)
乗鞍岳は自然環境を守るため通年でマイカー規制がかかっていて、畳平まで自家用車で入ることはできません。麓の乗換駐車場からシャトルバスに乗る仕組みで、長野側と岐阜側でバス会社と運賃が分かれます。長野側のアルピコ交通は、乗鞍高原の観光センターから畳平まで、運行期間が7月1日から10月31日、大人の往復が4,700円(登り2,450円・下り2,250円で、乗鞍環境保全協力金200円を含みます)、小人の往復が2,360円で、予約優先制です。岐阜側の濃飛バスは、ほおのき平から畳平まで、運行期間が5月15日から10月31日、大人の往復が3,400円・片道が1,800円(環境保全税100円を含みます)です。始発の時刻や当日の運行状況は変わることがあるので、出かける前に各社の最新の時刻表を確かめておくと安心です。乗り換えの手間はありますが、いちど流れをつかめば難しくはなく、渋滞を気にせず高い所まで運んでもらえる気楽さがあります。畳平まで車で上がれない登り方は、同じくマイカー規制のある富士山と似ています。乗換駐車場とシャトルの流れは【富士山】吉田ルート駐車場ガイド|マイカー規制と乗換駐車場・下山後の温泉もあわせて読むとイメージしやすくなります。
同じように平湯やあかんだなに車を置いて登る山に槍ヶ岳があります。新穂高側と上高地側のどちらに置くかで一日の組み立てが変わるので、比べるときは【槍ヶ岳】登山口駐車場ガイド|新穂高と上高地、どちらに車を置くかもあわせてどうぞ。
同じシャトル乗換型の山として、白山の市ノ瀬から別当出合へのシャトルバスも同じ形です。運賃と最終受付の時刻は【白山】市ノ瀬・別当出合の登山口駐車場ガイド|マイカー規制とシャトルバスにまとめました。
同じ平湯・あかんだなを拠点にする山では、奥穂高岳が上高地行きのシャトルを使います。沢渡とあかんだなのどちらに置くかと、始発が日によって変わる仕組みは【奥穂高岳】登山口駐車場ガイド|沢渡とあかんだなの選び分けと始発バスの時刻にまとめています。
下山後に寄れる日帰り温泉
乗鞍高原温泉 湯けむり館|乳白色の硫黄泉が観光センターのすぐ近く
長野側の観光センターのすぐ近く、すずらん地区にある日帰り温泉です。乳白色の硫黄泉で、シャトルを降りて車ですぐの場所にあるため、下山後にそのまま立ち寄れます。料金は大人800円・小人400円、営業は9時30分から21時(最終受付20時)と夜まで開いているので、下山が遅くなった日でも間に合います。定休は火曜(7月から10月は第3か第4火曜)です。現在の料金は令和7年4月に改定されたものです。4月と12月には長期の休館日があるため、シーズンの前後に訪ねるときは営業日を公式サイトで確かめておくと確実です。硫黄の香る白いお湯は、標高3,000mを歩いた体をゆっくりほぐしてくれます。
前泊・後泊でシャトルの朝に余裕を持つ
乗鞍岳は乗換駐車場に停めてシャトルに乗り継ぐぶん、朝のスタートに時間の余裕があると動きやすくなります。乗鞍高原には温泉宿やペンションが多く、前夜に入っておけば、早い便のシャトルにも落ち着いて乗れます。下山後にもう一泊して、乳白色の湯と高原の空気、翌朝の乗鞍の眺めまでゆっくり味わう後泊も、遠方から車で通う人には心強い選択です。乗鞍高原温泉の宿は、シャトル乗り場のある観光センターにも近く、登山の拠点にちょうどよい場所にあります。
宿の予約は楽天トラベル経由です。
下山めし(乗鞍高原のそば)
そば処 合掌|11時から、売り切れ次第終了の手打ちそば
乗鞍高原の千石平にある手打ちそばの店です。シャトル乗り場のある観光センターから車ですぐの距離で、下山後に寄りやすい立地です。営業は11時からで、そばが売り切れ次第終了になります。定休は火曜(冬季は不定休)で、専用の駐車場が20台あります。人気の店なので、下山が早い日に立ち寄って、打ちたてのそばで一日を締めるのがおすすめです。売り切れることもあるため、そばを目当てにするなら早めの下山を心がけると確実です。
カフェレストラン ふきのとう|夜19時半まで、下山が遅めでも
乗鞍高原の楢の木坂にあるカフェレストランです。営業は9時から19時30分と長く、夜まで開いているので、下山が遅くなった日でも食事にありつけます。定休は火曜です。そばが売り切れてしまったときや、温かい食事でゆっくり休みたいときの受け皿になります。乗鞍高原にはこのほかにも喫茶やレストランが点在するので、その日の気分や下山時刻に合わせて選べます。営業時間や定休は変わることがあるため、下記のホットペッパーグルメで松本エリアのお店の最新情報を確かめてから向かうと確実です。
モデルタイムテーブル(畳平〜剣ヶ峰)
乗鞍岳はシャトルの時刻に合わせて動くので、朝の便を1本決めておくと一日の計画が立てやすくなります。乗鞍岳の一日は、乗換駐車場に車を停めてシャトルに乗るところから始まります。長野側なら観光センターから朝の便に乗り、50〜55分で畳平に到着します。畳平からは肩の小屋を経て、なだらかな砂利道を登っていきます。山頂直下だけは岩場になりますが、鎖場や危険な崖はなく、標高差はおよそ320m、往復で約3時間ほどです。剣ヶ峰(3,026m)からの眺めを楽しんだら、来た道を下って畳平へ戻り、シャトルで乗換駐車場まで下ります。あとは観光センターすぐの湯けむり館で乳白色の湯に浸かり、乗鞍高原のそばで一日を締める、という流れが定番です。標高3,000m級のため、防寒の上着と天候の変化への備えは忘れずに持って行きましょう。
- 乗換駐車場(観光センター)に到着し、朝いちばんの便のシャトルに乗車
- 50〜55分で畳平(2,702m)に到着し、登山開始
- 肩の小屋を経て剣ヶ峰(3,026m)へ(往復約3時間・目安)
- 畳平へ下山し、シャトルで乗換駐車場まで下る
- 観光センターすぐの湯けむり館で入浴
- 乗鞍高原のそば処で下山めし
3,000m級の乗鞍岳を歩く装備
乗鞍岳はバスで畳平まで上がれる手軽さがありますが、山頂の剣ヶ峰は標高3,026mの高い山です。畳平からのコースは前半こそなだらかですが、山頂直下は岩がゴロゴロした登りになります。足元を支える登山靴に加え、下りでひざの負担をやわらげるトレッキングポールがあると安心です。標高が高いぶん、夏でも稜線は風が冷たく、晴れていても休むと体が冷えるので、さっと羽織れる防風の上着は必ず持って行きましょう。子どもと一緒に登るときの靴やウェア、レインウェアの選び方は子連れ登山ギア完全ガイド|0歳〜小学生まで全部まとめにまとめました。
まとめ
- 乗鞍岳は通年マイカー規制で畳平まで車で入れない。乗換駐車場に停めてシャトルバスで上がる
- 長野側は乗鞍高原 観光センター(無料)からアルピコ交通(7〜10月・大人往復4,700円)。岐阜側はほおのき平(無料)から濃飛バス(5〜10月・大人往復3,400円)
- 下山湯は観光センターすぐの湯けむり館(大人800円・21時まで・火休)。乳白色の硫黄泉。締めは乗鞍高原のそば処 合掌やふきのとう
- 畳平(2,702m)から剣ヶ峰(3,026m)まで往復約3時間。鎖場はなく初心者・家族でも登れるが、3,000m級のため防寒必須。剣ヶ峰へ登るときは登山届を
- 乗鞍岳は活火山で噴火警戒レベルは1(2026年7月時点)。畳平〜剣ヶ峰は通行でき、想定火口域内は火山ガスに注意する
※本記事の料金・運賃・営業時間・運行期間・規制情報は変更される場合があります。お出かけ前に必ず各社・各施設の公式サイトでご確認ください。
最終確認日:2026年7月(アルピコ交通・濃飛バスのシャトル運賃と運行期間、乗鞍高原 観光センター・ほおのき平の乗換駐車場、乗鞍スカイラインの通行状況、湯けむり館の料金と営業、そば処合掌・カフェレストランふきのとうの営業、畳平〜剣ヶ峰のコースタイム、気象庁の噴火警戒レベルを含めて検証済み)
アイキャッチ画像:乗鞍岳 畳平の夏の風景 撮影 Alpsdake(Wikimedia Commons/CC BY-SA 4.0)
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