【金峰山】大弛峠の登山口駐車場ガイド|満車対策と下山後の温泉・天丼

雲海の上にそびえる金峰山の五丈岩 登山口ノート
金峰山の五丈岩と雲海。写真: Σ64(Wikimedia Commons/CC BY-SA 3.0)
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金峰山(2,599m)は、日本百名山のなかでも登る人がとくに多い山です。起点になる大弛峠は標高2,365mで、車で行ける峠としては日本最高所。山頂まで登り2時間半ほどで届くので、百名山のなかでは短い部類に入ります。ところが、この登りやすさがそのまま駐車場の悩みになります。峠の駐車場は台数が少なく、山梨市の公式ページも「駐車台数が少ないので注意」とだけ書いていて、正確な台数を公表していません。しかも大弛峠の周りに温泉はなく、下山後の湯は牧丘・塩山側まで40分前後下ることになります。このページでは、大弛峠の駐車場の実情、土日祝だけ走る予約制のバス、11人乗り以上が入れない林道の決まり、下山後に寄れる温泉2軒と穴子天丼の店まで、公式の案内で確かめながらまとめました。

急いでいる方へ:駐車場・林道・温泉を1画面で確認できる早見表『山前チェック』はこちらからどうぞ。

金峰山(大弛峠)の駐車場・アクセス一覧

大弛峠の駐車場に停まった車列と区画のコーン
大弛峠の駐車場。写真: Σ64(Wikimedia CommonsCC BY 3.0)

金峰山の登山口は大弛峠のひとつだけで、峠に着けば登山口はすぐ目の前です。そのぶん選択肢は「峠まで車で上がる」か「土日祝の予約制バスに乗る」かの二択になります。まずは違いを一覧で確認しておきましょう。

行き方費用トイレひとこと
大弛峠駐車場料金を取る案内は出ていませんあり台数が公表されていない小さな駐車場。週末は早い時間に埋まります
栄和交通の予約制バス塩山駅北口から片道 大人3,000円峠のトイレを利用土日祝のみ。5月30日から11月8日まで(2026年)
長野県側から入る川上村側の林道は半分以上が未舗装。山梨県側から上がるほうが無難です

大弛峠駐車場|台数が公表されていない、日本最高所の車道峠

地図:大弛峠(Googleマップ)

標高2,365m、車道の峠としては日本最高所にある駐車場です。ここで最初に知っておきたいのが、収容台数の一次情報が存在しないことです。山梨市の公式ページは「駐車台数が少ないので注意」と書くだけで数字を出しておらず、ほかの資料をあたると15台、30台、30〜50台とばらばらの数字が出てきます。つまり「何台までなら停められる」という前提で計画を立てられない駐車場です。実際、週末やお盆の時期は夜明け前から埋まり、峠の手前に車列ができます。料金を徴収するという案内は山梨市の公式ページにも出ていません。トイレは駐車場と大弛小屋にそれぞれあります。ただし大弛小屋の中にある簡易水洗トイレは宿泊者専用で、日帰りの登山者が使えるのは駐車場下のトイレのほうです。

栄和交通「大弛峠(金峰山)ツアー」|土日祝だけの予約制バス

地図:塩山駅北口(Googleマップ)

駐車場の台数が読めない山なので、混み合う時期はこちらのほうが確実です。栄和交通が塩山駅北口から大弛峠まで走らせているバスで、2026年の運行は5月30日(土)から11月8日(日)までの土・日・祝日。往路は塩山駅北口7:30発(大弛峠8:55着)と9:00発(10:25着)、復路は大弛峠15:00発(塩山駅北口16:25着)と16:15発(17:40着)の各2便です。料金は片道で塩山駅北口から大弛峠まで大人3,000円・小学生以下2,000円、途中の柳平までなら大人940円・小学生以下470円。WEB予約のみの予約制で、往復セットの予約はなく往路と復路をそれぞれ申し込みます。一度に予約できるのは9名までです。注意したいのは支払いと運休の扱いで、全区間現金のみ、そして悪天候でも道路が通行できれば運行するという決まりです。天気が悪いからという理由でやめる場合もキャンセル料がかかります(当日出発前で50%)。ペットの同乗と自転車など大きな荷物も断られます。問い合わせは0553-26-4546(平日10時から16時)です。

満車だったときの逃げ場|柳平まで下りて仕切り直す

大弛峠には「もうひとつの駐車場」がありません。峠が埋まっていたら、来た林道を柳平のほうへ引き返すことになります。この林道は幅員3.6mから5.0mと狭く、安全速度も時速20kmに設定されているので、引き返すだけでかなりの時間を使います。峠まで上がって満車、下って停め直しという流れになると、歩き出しはその分だけ遅くなります。金峰山は往復4時間30分ほどの山なので遅い出発でも成立しますが、午後に雷が心配な夏場は早出が安心です。混雑期は最初から予約制バスに切り替えるか、平日に日をずらすほうが結果的にうまくいきます。なお林道は路肩が狭く、駐車すると通行の妨げになるので、路上に停めるのは避けてください。

大弛峠にこだわらないなら、瑞牆山荘から富士見平を経て金峰山へ登るルートもあります。瑞牆山荘側の駐車場は無料で、下山後の温泉事情も大弛峠側とはかなり違います。詳しくは【瑞牆山】瑞牆山荘の登山口駐車場ガイド|2026年の温泉事情と下山後の食事にまとめています。

大弛峠へ向かう林道で気をつけること

山梨県側の県営林道川上牧丘線|全線舗装、11人乗り以上は通行禁止

大弛峠へは山梨県側から上がるのが基本です。柳平から峠までは県営林道川上牧丘線で、山梨県の林道情報によれば延長22,267m、幅員3.6mから5.0m、全線が舗装されています。安全速度は時速20kmです。ここで見落とされがちなのが、11人乗り以上の車両は通行が禁止されているという決まりです。大人数でワゴン車を借りて行く計画のときは、車種の乗車定員を先に確認してください。舗装路とはいえ一部に凹凸があり、落石の恐れや路面状況の悪い箇所があると山梨県が注意喚起しています。柳平までの区間は県営林道杣口線が平成20年4月1日に県道柳平塩山線(219号)へ移管されており、問い合わせ先も林道とは別(峡東建設事務所 0553-20-2734)になります。林道側の問い合わせは峡東林務環境事務所治山林道課(0553-20-2727)です。

長野県側は半分以上が未舗装

大弛峠は山梨県と長野県川上村の県境にあり、長野県側からも林道がつながっています。ただしこちらは川上村営林道 村道川上牧丘(大弛峠)線で、延長16,883mに対して舗装されているのは8,192m。半分以上が未舗装ということになります。カーナビが長野県側を案内してくることがあるので、初めて向かう方はルートを確認してから出発してください。長野県側の問い合わせは川上村役場産業建設課(0267-97-2121)です。

冬期閉鎖|例年11月下旬から5月下旬まで入れません

川上牧丘林道は冬期閉鎖があり、閉じている間は大弛峠まで車で入れません。直近のシーズンは2025年11月27日から2026年5月下旬まで閉鎖されていました。解除日は資料によって5月29日とするものと5月30日とするものがあり、どちらが正確かは確定できませんでした。栄和交通のバスが5月30日から走り始めるので、実質的にはその頃から峠に入れるようになると考えておくとよさそうです。2026年8月3日時点では、山梨県の林道通行規制情報に川上牧丘線・川上村営林道とも規制の記載がなく、通行できる状態です。ただし林道の状況は大雨のたびに変わります。同じ山梨県内で冬期に車が入れなくなる山としては大菩薩嶺の上日川峠があり、詳しくは【大菩薩嶺】登山口駐車場ガイド|上日川峠の満車対策と下山後の温泉・ほうとうにまとめました。2026年に変わった各地の駐車場料金や規制は【2026年版】今年変わった登山ルール・駐車場・料金まとめ|登山前にチェックで確認できます。

下山後に寄れる日帰り温泉

先にお伝えしておくと、大弛峠の近くに温泉はありません。林道を下った牧丘側まで40分前後かかります。そのぶん、湯に着く頃には登山の疲れが出てきているので、食事もできる施設を選んでおくと楽です。

花かげの湯|山梨市営、市外の大人700円

地図:花かげの湯(山梨市牧丘町)(Googleマップ)

山梨市営の日帰り温泉です。入館料は市外の方が一般700円・小中学生500円、山梨市と甲州市にお住まいの方は一般500円・小中学生300円で、未就学児は無料。営業は4月から10月が10時から21時、11月から3月が10時から20時30分で、入館受付は閉館の1時間前までです。定休は毎週月曜(祝日の場合はその翌日)。夏山シーズンの土曜に登って月曜が定休というのは行程にあまり響きませんが、祝日がらみの連休で月曜に下山する計画のときは翌日休みに振り替わる点も含めて確認しておくと確実です。住所は山梨市牧丘町窪平453-1、電話は0553-35-4126です。

はやぶさ温泉|源泉かけ流し、2時間700円から

地図:はやぶさ温泉(山梨市牧丘町)(Googleマップ)

同じ牧丘町にある、加温も加水もしない源泉かけ流しの日帰り温泉です。料金は滞在時間で分かれていて、2時間まで大人700円・小人500円、4時間まで1,300円・800円、1日1,800円・1,100円。大人は中学生以上、小人は3歳以上で、幼児は無料です。営業は10時から21時、温泉の最終受付は20時15分。定休は火曜で、そのほかに年末年始と不定休があります。ここは食事処が併設されていて、公式に温泉を使わない方でも食事だけの利用ができると書かれています。ひとつ気をつけたいのが食事処の時間で、お風呂は10時からでも食事は11時から20時(ラストオーダー20時)です。しかも公式のお品書きに「上記の時間よりも早めにオーダーを締め切ることがありますのでご注意下さい」と明記されているので、混み具合によっては表示どおりの時間まで頼めるとは限りません。飲食物の持ち込みも断られます。それでも下山が遅くなった日に湯と食事をまとめて片づけられるのは、この一帯では貴重です。住所は山梨市牧丘町隼818-1、電話は0553-35-2611です。

前泊・後泊で朝いちの駐車場に余裕を持つ

大弛峠は台数が読めない駐車場なので、何時に着けるかがそのまま一日の余裕を決めます。首都圏から当日の朝に出ると、中央道を降りてから林道を上がるだけで時間を使い、着いた頃には満車という展開になりがちです。前夜に塩山側の宿へ入っておけば、暗いうちに落ち着いて峠へ向かえます。遠方から車で通う方は、下山後にもう一泊して温泉と食事をゆっくり楽しむ後泊も心強い選択です。

宿の予約は楽天トラベル経由です。

下山後の温泉は、山によって開いている日が季節で変わります。北岳の登山口・芦安にある金山沢温泉は、5月・6月・11月が土日祝のみ、7月・8月は無休、9月・10月は木曜定休と、月ごとに営業日が変わります。こうした温泉ごとの条件は【北岳】芦安・奈良田の登山口駐車場ガイド|マイカー規制と始発バス、下山後の温泉にまとめています。

下山めし(牧丘・塩山側)

花かげの湯 お食事処 はくさい|穴子天丼が看板

地図:花かげの湯 お食事処 はくさい(Googleマップ)

花かげの湯に併設された食事処で、湯上がりにそのまま入れます。看板は天丼で、穴子天丼1,300円、穴子一本天丼1,010円、上天丼990円、上いか天丼1,010円、海老天丼1,300円といった品ぞろえ。丼から穴子がはみ出す盛りつけで知られています。営業は11時から20時(ラストオーダー19時30分)、定休は温泉と同じ月曜(祝日の場合はその翌日)です。席はテーブル32席と座敷20席の計52席で、下山後にザックを置いて座敷で足を伸ばせるのはありがたいところ。電話は080-5033-8931です。なお価格は変わることがあると案内されています。

道の駅 花かげの郷まきおか|夏から秋は定休日がありません

地図:道の駅 花かげの郷まきおか(Googleマップ)

林道を下りきった先、国道140号沿いにある道の駅です。食堂「さくら工房」と地元農産物の直売所があり、営業は9時から17時30分(季節により変更あり)。定休は毎週水曜ですが、7月の2週目から11月の2週目までは定休日なしで営業します。金峰山のシーズンとちょうど重なるので、温泉が定休日に当たってしまったときの逃げ場として覚えておくと役に立ちます。閉まるのが早いので、遅い下山の日はここではなくはやぶさ温泉の食事処のほうが確実です。住所は山梨市牧丘町室伏2120、電話は0553-35-4780です。もう少し選択肢がほしいときは、下記から塩山・牧丘まわりの最新情報を確かめてから向かうと確実です。

モデルタイムテーブル(大弛峠〜金峰山)

金峰山の山頂部に続く岩まじりの頂稜と登山者
金峰山の山頂部。写真: Σ64(Wikimedia CommonsCC BY-SA 3.0)

大弛峠から金峰山を往復する日帰りが基本の形です。山と溪谷オンラインのモデルコースでは、総歩行時間4時間30分、距離8.2km。標高差は同じページのなかで536mと570mの2つの数字が併記されているので、おおむね540mから570mと見ておけばよさそうです。グレードは初・中級で、技術度が三つ星、体力度が二つ星という評価になっています。標高差のわりに技術度の星が多いのは、この山の性格をよく表しています。時刻は、峠を8時に出れば朝日峠に8時30分、朝日岳に9時、金峰山の山頂に10時30分。下りは朝日岳11時40分、朝日峠12時05分を経て12時30分に峠へ戻る計算です(この時刻表に休憩は含まれていません)。午後の早い時間に下りられるので、そこから40分ほど林道を下って温泉に入っても、日のあるうちに帰路につけます。

  • 大弛峠を出発(混雑期は駐車場が埋まる前に着いておく)
  • 朝日峠へ(約30分)、朝日岳へ(約30分)
  • 金峰山の山頂へ(約90分)
  • 下りは朝日岳へ(約70分)、朝日峠へ(約25分)、大弛峠へ(約25分)
  • 林道を下って花かげの湯かはやぶさ温泉で入浴(車40分前後)

歩行時間の短さにだまされない装備

金峰山は総歩行時間4時間30分と短めですが、山と溪谷オンラインの評価は体力度が二つ星なのに対して技術度は三つ星で、グレードも初級ではなく初・中級です。時間の短さだけを見て軽装で向かうと足元で困ることになるので、履き慣れた登山靴と、両手を空けられるザックで出かけましょう。標高2,599mの山頂は夏でも風が冷たく、濡れると一気に体温を持っていかれるので、レインウェアと羽織るものは必ず持って行きましょう。峠に着いた時点で標高2,365mあるため、朝の駐車場がすでに冷えていることも多く、歩き出しの一枚が効きます。子どもと一緒に登るときの靴やウェア、レインウェアの選び方は子連れ登山ギア完全ガイド|0歳〜小学生まで全部まとめにまとめました。

まとめ

  • 大弛峠は車道の峠として日本最高所(2,365m)。ただし駐車台数は公式に公表されておらず、資料により15台から50台とばらつくので「停められる前提」で計画を立てない
  • 混雑期は栄和交通の予約制バスが確実。2026年は5月30日から11月8日の土日祝、塩山駅北口から片道大人3,000円。WEB予約のみ・全区間現金のみ・往路と復路は別々に予約
  • 山梨県側の林道は全線舗装だが11人乗り以上は通行禁止長野県側は半分以上が未舗装なので山梨県側から上がる
  • 下山湯は花かげの湯(市外700円・月曜休)はやぶさ温泉(2時間700円・火曜休・食事処併設)。いずれも峠から車40分前後で、峠の近くに温泉はない
  • 往復は歩行4時間30分・距離8.2km・標高差540〜570mで日帰り向き。ただし技術度は三つ星でグレードは初・中級なので、時間の短さだけで軽装にしない

出発前の最終チェックに『山前チェック』

『山前チェック』は、百名山の駐車場・始発の乗り物・下山後の温泉と食事を、山ごとに1画面でまとめた早見表です。掲載しているすべての山に最終確認日を付けているので、古い情報に振り回されずに出発前の最終確認ができます。次の山に行くときは、ブラウザのブックマークからこのページを開くだけ。行き先の山を選べば、必要な情報がすぐに出てきます。

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※本記事の料金・営業時間・定休日・林道情報は変更される場合があります。お出かけ前に必ず各施設の公式サイトでご確認ください。
最終確認日:2026年8月(山梨県の林道通行規制情報による川上牧丘線・川上村営林道の諸元と現在の規制状況、山梨市の大弛峠の案内、大弛小屋公式の収容とトイレ、栄和交通の2026年の運行期間・時刻・料金・予約と決済の条件、山梨市公式の花かげの湯の料金と営業、はやぶさ温泉公式の料金と営業および公式お品書きの食事処の営業時間、お食事処はくさいの営業と価格、道の駅花かげの郷まきおか公式の営業と定休、山と溪谷オンラインのモデルコース、気象庁の活火山一覧を含めて検証済み)

アイキャッチ画像:金峰山の五丈岩と雲海 撮影 Σ64(Wikimedia CommonsCC BY-SA 3.0)

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