百名山のなかでも登りやすく、稜線から富士山と大菩薩湖を見渡せる大菩薩嶺(2,057m)。標高1,585mの上日川峠まで車で上がれるため、周回でも3〜4時間ほどとコンパクトに歩けるのが魅力です。そのぶん紅葉期の休日は上日川峠の駐車場が早朝で埋まり、上まで上がれずに下でうろうろ、ということも起きます。さらに見落としがちなのが、上日川峠へのアクセス道が冬のあいだ通行止めになること。この記事では、上日川峠と大菩薩湖北岸の駐車場を「どこに・何時までに・冬はいつまで」の目線で整理し、満車のときの動き方、下山後の温泉とほうとうまで、1日の流れがこのページだけで組めるようにまとめました。
急いでいる方へ:駐車場・下山後の温泉・めし処を1画面で確認できる早見表「山前チェック」はこちら
上日川峠の駐車場一覧
| 駐車場 | 台数 | 料金 | トイレ | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| ①上日川峠駐車場(第1〜第3) | 合計 約125台 | 無料 | 第2にあり | 登山口すぐ。大菩薩峠周回の起点。紅葉期の休日は早朝満車 |
| ②大菩薩湖北岸駐車場(第4) | 約300台 | 無料 | 仮設あり | 上日川峠まで遊歩道で徒歩10分ほど。満車時の予備 |
①上日川峠駐車場(第1〜第3)|登山口すぐ、無料で約125台
ロッヂ長兵衛が建つ上日川峠にある無料駐車場で、第1(長兵衛前・約19台)・第2(約46台・トイレあり)・第3(約60台)の3つに分かれ、合計で約125台が停められます。大菩薩峠と大菩薩嶺をぐるりと回る周回コースは、どの区画からもすぐに歩き出せます。トイレは第2にあるので、身支度は第2まわりで整えるとスムーズです。無料で登山口の目の前という好条件のぶん、紅葉シーズンの土日は早朝から埋まります。混みそうな日は、下の大菩薩湖北岸(第4)も念頭に置いて動くと安心です。
②大菩薩湖北岸駐車場(第4)|満車時の予備、約300台
上日川峠から少し下った大菩薩湖の北岸にある、約300台の広い無料駐車場です。上日川峠までは遊歩道を歩いて10分ほど。台数にゆとりがあるので、上日川峠(第1〜第3)が満車のときの受け皿になります。仮設トイレがあり、紅葉期の休日はここに車を置いて歩いて上がる人も多い場所です。上日川峠まで登り返す形にはなりますが、駐車場を探して周辺をうろつくより、はじめから北岸に停めて歩き出すほうが結果的に早いこともあります。
満車・冬期閉鎖に注意(いつ上がれるか)
大菩薩でいちばん気をつけたいのは、上日川峠へ車で上がれる時期が限られることです。上日川峠へのアクセス道は、裂石側の県道201号がおおむね12月中旬から4月中旬まで、初鹿野側の県道218号が1月上旬から4月中旬まで冬期通行止めになります(解除日は年によって前後します)。つまり車で上日川峠まで入れるのは、ざっくり4月中旬から12月中旬まで。冬に大菩薩を歩く場合は、裂石(丸川峠分岐)の駐車場から歩いて登ることになります。シーズン中も紅葉期(10月中旬〜11月上旬)の休日は早朝に満車になりやすく、上日川峠が埋まっていたら大菩薩湖北岸(第4)へ回るのが基本です。マイカーを使わないなら、甲斐大和駅から上日川峠までのバス(栄和交通)がありますが、こちらもおおむね4月中旬〜12月上旬のシーズン運行なので、時期と時刻は事前に確認してください。
下山後に寄れる日帰り温泉
大菩薩の湯|下山後すぐ、露天とサウナの甲州市営
裂石へ下りてくる道の途中にある、甲州市営の日帰り温泉です。上日川峠から車でおよそ20分。露天風呂・サウナ・ジャグジーがそろい、高アルカリ性のなめらかな湯が疲れた脚にしみます。営業は10:00〜21:00(受付20:00まで・入浴は20:45まで)、定休は毎週火曜(臨時休館あり)。料金は2025年4月の改定で、市外の方が3時間以内700円・1日1,240円(小学生は3時間490円・1日620円)、市内の方が3時間370円・1日620円です。下山後にさっと汗を流して帰るだけなら、3時間以内の券でほぼ足ります。臨時休館で予定が変わることもあるため、出かける前に公式サイトのお知らせで確認しておくと安心です。
やまと天目山温泉|渓流沿いの露天、標高1,000mの湯
甲斐大和側へ下りるなら、標高約1,000mの渓流沿いに建つやまと天目山温泉が寄りやすい一軒です。露天の岩風呂があり、高アルカリ性の湯は肌ざわりがやわらかいと評判。営業は10:00〜19:00(最終受付18:00)、定休は毎週水曜(年末年始・臨時休館あり)。料金は市外の方で大人830円(1日)・3時間なら520円、小学生310円です。食事処「天目」を併設しているので、湯上がりにそのまま食事もできます。上日川峠から車でおよそ20分、甲斐大和駅からも近く、電車と組み合わせる日にも使いやすい温泉です。
前泊すれば「朝イチの上日川峠」に勝てる
紅葉期の駐車場争奪を根本から避けるなら、塩山温泉での前泊が確実です。塩山温泉は勝沼ICから約15分・JR塩山駅から徒歩15分ほどの落ち着いた湯の町で、翌朝は混み合う前に上日川峠へ入れます。前泊すれば下山後の温泉待ちや帰りの渋滞にも追われず、稜線からの富士山をゆっくり眺めてから帰れるのも利点です。
宿の予約は楽天トラベル経由です。
下山めし(甲州ほうとう)
甲州ほうとう完熟屋・塩山夢乃家|下山後は熱々のほうとうで締める
下山後は、鉄鍋で煮込んだ熱々のほうとうが甲州らしい締め方です。塩山赤尾の甲州ほうとう完熟屋 本店は農場直営で、かぼちゃの溶けた濃いつゆが名物(1,000円〜)。営業は平日11:30〜15:00(LO14:30)・17:00〜20:00(LO19:30)、土日祝は11:00〜20:00の通し(LO19:30)で、定休は水曜(祝日は営業)と不定の火曜です。電車で来た日なら、塩山駅南口から徒歩1分のほうとう 塩山夢乃家が便利。11:00頃から19:00頃までの営業で、定休は火・水曜(祝日は翌日)です。どちらも大菩薩の湯・やまと天目山温泉とあわせて動線に組み込みやすい立地です。
モデルタイムテーブル(上日川峠〜大菩薩峠〜大菩薩嶺の周回)
紅葉期は、上日川峠の第1〜第3に7時までに入れると準備に余裕が持てます。福ちゃん荘から大菩薩峠(1,897m)に出ると、正面に富士山と大菩薩湖が広がります。そこから賽ノ河原・親不知ノ頭を越えて雷岩まで稜線をたどり、樹林の山頂・大菩薩嶺(2,057m)を踏んだら、唐松尾根を下って上日川峠へ。この周回はおよそ3〜4時間です。昼過ぎに下りてきたら、裂石の大菩薩の湯でひと風呂浴び、塩山まで足を延ばして完熟屋のほうとうで締める、という組み方が定番です。冬期は上日川峠まで車で上がれないので、この周回はおおむね4月中旬〜12月中旬に歩くのが現実的です。
- 6:45〜7:00 上日川峠(第1〜第3)着・準備(紅葉期は早着が安心)
- 7:20 上日川峠発(福ちゃん荘経由)
- 8:10 大菩薩峠(1,897m・介山荘)
- 9:10 雷岩〜大菩薩嶺(2,057m)
- 10:00 唐松尾根を下り福ちゃん荘
- 10:30 上日川峠へ下山
- 11:15 大菩薩の湯で入浴
- 12:30 塩山でほうとう〜帰路
大菩薩の稜線で快適に歩く装備
大菩薩峠から雷岩へ続く稜線は開けていて展望が良い一方、風が抜けて体感温度が下がりやすい場所です。雷岩から唐松尾根への下りは岩混じりで、濡れていると滑りやすいので、足首を支える登山靴やトレッキングポールがあると登り下りとも安心です。登山靴やポールの選び方は、子連れ登山ギア完全ガイド|0歳〜小学生まで全部まとめに詳しくまとめています。
まとめ
- 起点は上日川峠駐車場(第1〜第3・合計約125台・無料)。満車なら下の大菩薩湖北岸(第4・約300台・徒歩10分)へ
- 上日川峠へ車で上がれるのはおおむね4月中旬〜12月中旬。冬期は県道201号・218号が通行止めで、裂石から歩く形になる
- 下山湯は下山後すぐの大菩薩の湯(露天・サウナ・市外3時間以内700円/2025年4月改定)、甲斐大和側ならやまと天目山温泉(渓流沿い・830円)
- 締めは甲州ほうとう。車なら塩山赤尾の完熟屋、電車なら塩山駅前の夢乃家が寄りやすい
※本記事の料金・営業時間・閉鎖情報は変更される場合があります。お出かけ前に必ず各施設の公式サイトでご確認ください。
最終確認日:2026年7月(上日川峠・大菩薩湖北岸駐車場の台数と冬期通行止め時期、大菩薩の湯の2025年4月料金改定と営業、やまと天目山温泉の料金と営業、完熟屋・夢乃家の営業を含めて検証済み)
アイキャッチ画像:大菩薩嶺の稜線 撮影 Raita Futo(Flickr原写真ページ/Wikimedia Commons/CC BY 2.0)
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