【奥穂高岳】登山口駐車場ガイド|沢渡とあかんだなの選び分けと始発バスの時刻

蝶ヶ岳から見た秋の奥穂高岳 登山口ノート
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奥穂高岳に登ろうと決めて調べ始めると、たいてい最初にここで手が止まります。

  • 登山口の上高地まで車で行けるのかどうかが分からない
  • 沢渡とあかんだな、どちらに停めればいいのか決められない
  • 何時に家を出れば始発のバスに乗れるのか読み取れない

上高地は通年のマイカー規制で、釜トンネルより先へ自家用車は入れません。車は長野県側の沢渡か、岐阜県側のあかんだなに置いて、シャトルバスかタクシーに乗り換えることになります。奥穂高岳の計画は、この「どちらに置くか」を決めるところから始まります。

この記事では、沢渡とあかんだなの選び分け、満車を避けるためのライブカメラの使い方、始発と最終のバスの時刻、泊まる小屋の予約、下山後の温泉と食事までを、上高地公式・高山市・松本市・アルピコ交通・中部山岳国立公園・各山小屋の公式情報で確認してまとめました。

読み終えるころには、車をどちらに置くか、何時に着けばいいか、どこに泊まるかまで自分で決められます。

急いでいる方へ:駐車場・始発バス・温泉を1画面で確認できる早見表『山前チェック』はこちらからどうぞ。
  1. 奥穂高岳の車は沢渡かあかんだなに置く|上高地は通年マイカー規制
    1. 沢渡駐車場|市営4か所と民間8か所で約2,000台
    2. あかんだな駐車場|普通車870台・24時間ごとに600円
    3. 沢渡とあかんだな、どちらを選ぶか
  2. 満車を避けるには、出発前にライブカメラと混雑カレンダーを見る
    1. 当日の朝に見るもの|ライブカメラ
    2. 前日までに見るもの|駐車場混雑カレンダー
  3. 始発と最終のバスから1日を逆算する
  4. 日帰りはできない|穂高岳山荘か涸沢に泊まる
    1. 上高地から穂高岳山荘まで8時間30分
    2. 穂高岳山荘|予約は1か月前の同日、朝8時から
    3. 涸沢ヒュッテ|完全予約制。テント場は予約不要
    4. いま出ている登山道の情報(2026年8月11日時点)
  5. 下山後の温泉は、開いている時間で選ぶ
    1. さわんど温泉 梓湖畔の湯|駐車場に併設。最終入館は18時15分
    2. 竜島温泉 せせらぎの湯|22時まで。遅い下山の逃げ場
    3. ひらゆの森|あかんだな側なら21時まで
    4. 前泊するなら沢渡に泊まる
  6. 下山めしは「何時に下りたか」で決まる
    1. 17時台に戻るなら、ひらゆの森の「もみの木」
    2. 早く下りた日は、アルプス街道平湯(ラストオーダーは15時)
    3. 長野県側に下りたときは松本市街まで
  7. 1泊2日のタイムテーブル|沢渡起点なら5時の始発に乗る
  8. この山で足す装備はヘルメット|3,190mの稜線で1泊する
  9. まとめ

奥穂高岳の車は沢渡かあかんだなに置く|上高地は通年マイカー規制

沢渡の上高地乗換駐車場
沢渡の乗換駐車場。ここから上高地行きのシャトルバスに乗ります。写真: Comyu(Wikimedia CommonsCC BY-SA 4.0)
地図:沢渡 市営第二駐車場(足湯公園駐車場・Googleマップ)

奥穂高岳は標高3,190m。北アルプスでは最も高く、日本の山では富士山、北岳に次ぐ3番目の高さになります。

その登山口である上高地には、自家用車で入れません。上高地公式ウェブサイトは「上高地は通年マイカー規制です」と明記していて、規制の区間は釜トンネルより先、対象は自家用車で自動二輪も含まれます。夏だけの規制ではなく、一年を通して入れないという点がほかの山と違うところです。

そこで、車を置く場所は次の2つから選ぶことになります。

沢渡駐車場|市営4か所と民間8か所で約2,000台

長野県側の乗換拠点です。松本ICから1時間の位置にあり、松本方面から来るならこちらになります。

駐車場台数
市営第一(いっぷく平駐車場)普通車104台(ほかに大型バス32台・マイクロバス9台)
市営第二(足湯公園駐車場)普通車550台
市営第三(かすみ沢駐車場)普通車410台
市営第四(岩見平駐車場)普通車140台
民間8か所612台
上高地公式ウェブサイトの沢渡駐車場周辺案内によります

数のうえでは市営第二(足湯公園)と市営第三(かすみ沢)が大きく、この2か所が実質の受け皿になります。市営第一(いっぷく平)は普通車104台のほかに大型バス32台とマイクロバス9台の枠があり、観光バス規制日には観光バスの駐車場として使われるため、一般の登山者が最初に目指す場所ではありません。

項目内容
普通車の駐車料金1日800円(バイク400円、マイクロバス1,600円、観光バス3,200円)
営業期間4月17日〜11月15日(冬季は一部閉鎖)
営業時間市営は24時間の自動ゲート式、民間は5時ごろから
上高地までシャトルバスで30分、大人片道1,600円・往復3,000円
料金・営業時間は上高地公式ウェブサイトの沢渡駐車場周辺案内、バス運賃はアルピコ交通の運賃表(2026年4月17日改定)によります
地図:沢渡 市営第三駐車場(かすみ沢駐車場・Googleマップ)

市営と民間を合わせると、公式の案内では約2,000台の規模とされています。

登山者にとって効いてくるのが営業時間です。市営は24時間の自動ゲート式で、民間は5時ごろからの営業になります。前夜のうちに沢渡へ入って車を置いておきたいなら、市営を選ぶことになります。

あかんだな駐車場|普通車870台・24時間ごとに600円

地図:あかんだな駐車場(Googleマップ)

岐阜県側の乗換拠点で、高山市が運営しています。高山ICから45分。名古屋・岐阜方面から来るならこちらです。

駐車区画は普通車870台と大型車10台。料金は普通車が24時間までごとに600円で、入場後30分以内は無料です。大型車は1日2,400円、中型車1,200円、自動二輪と原付は300円になります。

開設は4月から11月までの上高地開山期間のみ。普通車は入出庫が24時間できますが、大型車・中型車・自動二輪などは午前6時30分から午後6時00分までに限られます。

設備は、バス待合所、券売機、タクシー乗り場、公衆トイレ、飲料自動販売機。平湯バスターミナルまでは車で5分、徒歩15分の距離です。上高地までのシャトルバスは35分で、運賃は大人が片道1,500円、往復2,800円になります。

沢渡とあかんだな、どちらを選ぶか

沢渡(長野県側)あかんだな(岐阜県側)
台数約2,000台(市営4か所+民間8か所612台)普通車870台
駐車料金1日800円24時間ごとに600円(入場30分以内は無料)
バス運賃(大人)片道1,600円・往復3,000円片道1,500円・往復2,800円
上高地まで30分35分
上りの始発5:00の日と6:00の日がある(7月4日〜11月3日は連日5:00)通常は6:20(4:50・5:20・5:50は運行日が決まっている)
高速の出口から松本ICから1時間高山ICから45分
下山後梓湖畔の湯が駐車場併設平湯温泉が徒歩・車すぐ
台数・料金は上高地公式ウェブサイトと高山市公式サイト、時刻は沢渡がアルピコ交通、あかんだなが濃飛バスの2026年時刻表によります

数字だけを見ると、あかんだなのほうが駐車料金もバス運賃も安く済みます。台数でも普通車870台は十分な規模です。ただし上高地までの所要時間は5分長く、始発の早さは時期によって逆転するので、そこは次の章で見てください。

それでも沢渡が選ばれやすいのは、単純に住んでいる場所の問題です。関東・松本方面から来るなら沢渡、名古屋・岐阜・関西方面から来るならあかんだな、という分かれ方になります。

迷うのは、どちらからでも行ける中間の地域から出る場合です。その場合は下山後で決めると、判断が早くなります。あかんだなは平湯温泉のなかにあるので、下りてきてそのまま温泉に入り、夜まで開いている食事処で締められます。沢渡は駐車場に温泉が併設されている代わりに、食事は松本方面へ下ってから探すことになります。この違いは後半の温泉・食事の章で具体的に書きます。

なお、同じ北アルプスでも新穂高を起点にする山は、登山口のすぐそばに車を置けます。乗換が要る山と要らない山の組み立ての違いは【槍ヶ岳】登山口駐車場ガイド|新穂高と上高地、どちらに車を置くかにまとめています。マイカー規制で乗換になる山という点では【北岳】芦安・奈良田の登山口駐車場ガイド|マイカー規制と始発バス、下山後の温泉も同じ型です。

満車を避けるには、出発前にライブカメラと混雑カレンダーを見る

約2,000台や870台という数字を見ると余裕がありそうですが、混む日は埋まります。松本市は「例年、ゴールデンウィークやお盆、秋の連休は大変混雑します」と案内しています。

上高地公式も、沢渡について「5月の連休やお盆、紅葉シーズンの土日などは、朝8~9時台から満車になることがあります」と書いています。混む時期に行くなら、これより早く着いておく計算になります。

とはいえ、混み方はその日の天気でも変わります。ここが奥穂高岳の計画でいちばん実用的なところなのですが、沢渡もあかんだなも、いまの混み具合を出発前に自分の目で確かめられます。

当日の朝に見るもの|ライブカメラ

中部山岳国立公園の公式サイトに、駐車場のライブカメラがまとまっています。上高地方面では、さわんど地区の市営第1から第4、国道158号沿いの道路状況、そして平湯地区の市営あかんだな第2・第3が見られます。乗鞍岳方面や新穂高温泉方面のカメラも同じページにあります。

沢渡へ向かう道の混み具合は、松本市のサイトからも見られます。国道158号のさわんど大橋バス停付近、そこから松本側500m付近、国道158号からさわんどバスターミナルへの分岐付近の3か所で、いずれも10分おきの定点画像です。過去にさかのぼって画像を確認できるので、「先週の土曜の朝6時はどうだったか」を見てから当日の出発時刻を決める、という使い方ができます。

前日までに見るもの|駐車場混雑カレンダー

同じ中部山岳国立公園のサイトに、駐車場混雑カレンダーがあります。上高地方面・乗鞍岳方面・新穂高方面の3つに分かれていて、日ごとの混み具合が「平常」「やや混雑」「混雑」「非常に混雑」の4段階で色分けされています。

これは「昨年度の混雑状況を踏まえ、今年度の混雑状況を予測したもの」で、天候や気温によって変わる可能性があるとも書かれています。当たり外れのある予測ではありますが、日程を選べる立場なら、色の薄い日に寄せるだけで駐車場の心配はかなり減ります。

使い方をまとめると、日程を決めるときに混雑カレンダー、前夜と当日の朝にライブカメラ、という二段構えになります。「連休や紅葉期は朝8〜9時台から満車になることがある」という上高地公式の目安で当たりを付けておき、最後はその日の画像で確かめる。この順番なら、着いてから停められないという事態はほぼ避けられます。

始発と最終のバスから1日を逆算する

上高地バスターミナルの建物
上高地バスターミナル。下りの最終は17時30分発です。写真: あばさー(Wikimedia Commons/パブリックドメイン)
地図:上高地バスターミナル(Googleマップ)

奥穂高岳の日程は、バスの時刻で決まります。2026年のシャトルバスの時刻は次のとおりです。

沢渡あかんだな
運行期間2026年4月17日〜11月15日2026年4月17日〜11月15日
上りの始発(駐車場発)5:00の日と6:00の日がある(4月17日のみ7:00)通常は6:20。4:50・5:20・5:50は運行日限定
上りの最終(駐車場発)16:20(上高地着16:50)16:50(上高地着17:25)
下りの始発(上高地発)7:507:00
下りの最終(上高地発)17:30(さわんど大橋着18:00)17:30(あかんだな着18:00)
運行間隔30分間隔30分間隔
沢渡はアルピコ交通、あかんだなは濃飛バスの2026年時刻表によります

押さえておきたいのは2つです。

ひとつは、上りの始発が日によって変わることです。ここを勘違いすると、朝の計画がまるごとずれます。

沢渡は5時00分の日と6時00分の日があり、どちらになるかはアルピコ交通が出している「さわんど始発カレンダー」で決まっています。2026年度は、5月2日から6日、5月と6月の土日、そして7月4日から11月3日までは連日5時00分。それ以外の日は6時00分が始発です(4月17日のみ7時00分)。5時00分の日には5時30分の便もあります。

あかんだなは通常6時20分が始発で、それより早い4時50分・5時20分・5時50分の便は運行日が決まっています。4時50分と5時50分は5月2日から6日と7月18日から8月23日、5時20分はそれに加えて4月25日から7月12日と8月29日から10月18日の土日祝です。夏山の最盛期にあかんだなの4時50分に乗れるのは、この期間に当たった場合だけということになります。

どちらの市営駐車場も24時間の自動ゲート式なので、前夜に入って車中で仮眠し、始発に乗るという動き方ができます。行く日の始発が何時なのかは、出発前にバス会社の時刻表とカレンダーで確かめてください。

もうひとつは、上高地を出る下りの最終が、沢渡行きもあかんだな行きも17時30分だということです。沢渡には18時00分に着きます。この17時30分が、下山後の温泉と食事の選択肢をそのまま決めてしまいます。

「最終に乗り遅れたらどうなるのか」も気になるところです。上高地公式は各駐車場からの移動手段として、シャトルバスに加えてタクシーも案内していますが、こちらにも締め切りがあります。沢渡へ戻る場合は受付の最終が通常18時00分、夏季と紅葉シーズンは17時30分あかんだなへ戻る場合は時刻の公表がなく、上高地公式が「午後5時を過ぎるとタクシーの待機がない場合があります」と注意を促しています。どちらも、登山者が多い時期ほど最終バスと同じか、それより早く手が尽きるということです。最終バスをあてにせず、ひとつ前の16時台の便で下りる計画にしておくのが安全です。

日帰りはできない|穂高岳山荘か涸沢に泊まる

白出のコルに建つ穂高岳山荘
穂高岳山荘。ここから奥穂高岳の山頂までは50分です。写真: Σ64(Wikimedia CommonsCC BY 3.0)

上高地から穂高岳山荘まで8時間30分

穂高岳山荘の公式サイトが示すコースタイムは次のとおりです。

ルートコースタイム
上高地〜涸沢〜ザイテングラート〜穂高岳山荘8時間30分
上高地〜岳沢〜重太郎新道〜穂高岳山荘(前穂高岳の往復を含む)9時間30分
新穂高温泉〜白出沢〜穂高岳山荘9時間
穂高岳山荘公式サイトのルートガイドによります

穂高岳山荘から奥穂高岳の山頂までは、さらに50分です。

始発が5時00分になる日でも、上高地を歩き出せるのは6時前。穂高岳山荘に着くのは14時台になります。そこから山頂を踏んで下りてくれば、17時30分の最終バスにはとうてい間に合いません。バスの時刻から見て、奥穂高岳は泊まりで行く山になります。

初日を短く切るなら、上高地から涸沢までが6時間10分です。涸沢に泊まって翌朝ザイテングラートを登れば、初日の行動時間はぐっと減ります。

岐阜県側の新穂高から白出沢を登るルートもあります。穂高岳山荘は2022年から通行できるようになったと案内していますが、あわせて「通行難易度が以前より高い箇所がある」とも書いています。新穂高側の駐車場の台数・料金・予約については【槍ヶ岳】登山口駐車場ガイド|新穂高と上高地、どちらに車を置くかにまとめてあります。

穂高岳山荘|予約は1か月前の同日、朝8時から

2026年の営業は4月27日から11月3日まで。11月4日は売店の営業のみで、状況により変更される場合があるとされています。

予約は宿泊日の1か月前、前月の同じ日の午前8時00分から受け付けます。8月15日に泊まるなら7月15日から、という数え方です。ウェブと電話(090-7869-0045、受付は朝8時から夜7時)の両方で受け付けていますが、公式サイトはウェブ予約をすすめています。

テントは予約不要で、約60張の規模です。

キャンセルの扱いも決まっています。前日15時以降のキャンセルは2,000円がかかる場合があり、無断キャンセルは5,000円。天候や体調不良による場合は相談できるとされています。連休の予約は早く埋まるので、日程が決まったら受付開始日の朝に動くのが確実です。

涸沢ヒュッテ|完全予約制。テント場は予約不要

初日を涸沢で切る場合の宿です。2026年の営業は4月27日から11月3日までですが、5月11日から31日は改修工事のため休業します。

宿泊は完全予約制で、受付は1か月前の同日朝8時から。ウェブは宿泊日の前々日18時、電話は前日18時で締め切られます。

区分料金
1泊2食付き16,000円
1泊夕食のみ14,000円
1泊朝食のみ13,000円
素泊り11,000円
テント場大人2,000円/子ども1,000円(1人1泊)
涸沢ヒュッテ公式サイトによります。小学生以下は宿泊料金から3,000円引きです

テント場は予約不要で、当日の受付先着順。受付時間は14時ごろから17時までです。小屋泊が取れなかったときの逃げ道になりますが、早い時間に着いておく必要があります。

いま出ている登山道の情報(2026年8月11日時点)

涸沢ヒュッテは「現在の登山道・積雪量」のページを更新していて、2026年8月11日時点では次のようになっています。

  • 涸沢ヒュッテより上部はヘルメット着用奨励山域
  • メインルート(横尾から本谷、本谷から涸沢)は夏道
  • パノラマコースの下コース(徳沢から屏風のコルを経て涸沢)は閉鎖中で、8月下旬ごろの開通予定

パノラマコースの下コースはバリエーションルートで、初中級者向けではないとされています。閉鎖の解除時期は前後する可能性があるので、周回で計画している場合は出発前にこのページを見てください。

穂高岳山荘も2026年7月10日に「雪解けが進み、夏山シーズンがスタートとなりました」と発信しています。登山道の状況はシーズン中に変わるので、直前の発信を確認してから装備を決めるのが確実です。

下山後の温泉は、開いている時間で選ぶ

17時30分の最終バスで下りてくることを前提に、開いている時間から選びます。

施設営業時間大人場所
さわんど温泉 梓湖畔の湯10:00〜18:45(最終入館18:15)750円沢渡・駐車場併設
竜島温泉 せせらぎの湯10:00〜22:00(入館締切21:00)620円沢渡から松本方面へ下った松本市波田
ひらゆの森10:00〜21:00(最終受付20:30)700円平湯温泉(あかんだな側)
各施設の公式サイト、入浴料は松本市公式観光サイトおよび各施設公式によります

さわんど温泉 梓湖畔の湯|駐車場に併設。最終入館は18時15分

地図:さわんど温泉 梓湖畔の湯(Googleマップ)

上高地乗換の「さわんど大橋駐車場」に併設された日帰り温泉です。源泉かけ流しで、梓川の流れを眺める露天風呂があります。大人750円、子供380円。

営業は10時から18時45分で、最終入館は18時15分。ここが判断の分かれ目になります。上高地17時30分の最終バスで沢渡に着くのが18時00分なので、最終入館の18時15分までは15分しかありません。バスが遅れれば入れなくなります。この湯に寄るつもりなら、ひとつ前のバスで下りてくるのが安全です。

併設の駐車場を使っていれば入浴料の割引の特典があります。また、8月8日から16日、9月12日から23日、10月10日から12日の期間は朝8時から開くので、始発バスを待つ時間に入るという使い方もできます。

8月の定休日は基本的にありません。ただし大雨の日や上高地公園線が通行止めになったときは臨時休業になります。

竜島温泉 せせらぎの湯|22時まで。遅い下山の逃げ場

地図:竜島温泉 せせらぎの湯(Googleマップ)

沢渡から松本方面へ下った、松本市波田の梓川沿いにある日帰り温泉です。泉質はアルカリ性単純泉。大人620円、小中学生310円で、乳幼児は無料です。ただし公式の案内では、子どもと大人を問わずオムツを使っている人は浴室に入れません。

強みは営業時間で、10時から22時まで、入館締切が21時です。梓湖畔の湯に間に合わなかった日でも、松本方面へ帰る途中で寄れます。

休館は毎週月曜日。月曜が休日の場合は営業して翌火曜が休館になります。年末年始(12月31日から1月1日)も休みです。

ひとつ知っておきたいのが食事です。公式サイトに「交流館が閉館中のため、お食事処せせらぎ及び交流室のご利用はできません」との告知が出ていて、いまは入浴だけの利用になります。ここで風呂と食事の両方を済ませる計画にはできません。

ひらゆの森|あかんだな側なら21時まで

地図:ひらゆの森(Googleマップ)

あかんだな駐車場に車を置いた人の下山湯です。あかんだな駐車場から平湯バスターミナルまでは車で5分・徒歩15分で、ひらゆの森はその平湯温泉にあります。

営業は10時から21時、最終受付は20時30分。大人700円、小人(3歳から小学6年生)500円という値段で、露天風呂が16か所(男湯7・女湯9)あります。泉質はカルシウム・ナトリウム・マグネシウム・炭酸水素塩・塩化物泉です。

17時30分の最終バスであかんだなへ戻っても、受付終了まで2時間以上あります。急いで入る必要がないという点で、下山後の時間の使い方はあかんだな側のほうが楽になります。

前泊するなら沢渡に泊まる

沢渡の始発は5時00分です。遠方から来て当日の朝に間に合わせようとすると深夜の運転になりますが、前夜に沢渡へ入って泊まってしまえば、朝は歩いて駐車場へ向かうだけで済みます。前泊が効くのはここです。

宿を探すときは、さわんど温泉の一覧(さわんど温泉の宿を楽天トラベルで見る)から当たると、バスターミナルまでの距離感がつかみやすいです。

前泊せずに済ませたい場合は、市営駐車場が24時間の自動ゲート式であることを使って、前夜に入って車中で仮眠する形になります。宿代はかかりませんが、標高1,000m台とはいえ夏の車内はそれなりに暑いので、そこは好みが分かれるところです。

下山めしは「何時に下りたか」で決まる

この周辺は、夕方に開いている店が多くありません。下山の時刻で選択肢が変わります。

17時台に戻るなら、ひらゆの森の「もみの木」

ひらゆの森の館内にある食事処です。通常は11時から21時(ラストオーダー20時30分)。8月は昼が11時から15時30分(ラストオーダー15時00分)、夜が17時から21時(ラストオーダー20時30分)と、中休みが入ります。

看板は飛騨牛の鉄板焼で、飛騨牛ロースが2,600円、飛騨牛バラが1,800円。ほかに朴葉みそ定食やカルビ丼、焼きカレーなどの単品・丼物もそろっています。電話予約は受け付けていないので、当日そのまま入る形になります。

17時30分の最終バスであかんだなに戻ると18時ごろ。夜の営業が始まっている時間なので、風呂に入ってそのまま食事に移れます。この周辺で、最終バスで下りても確実に食事にありつける数少ない選択肢です。

早く下りた日は、アルプス街道平湯(ラストオーダーは15時)

地図:アルプス街道平湯(平湯バスターミナル・Googleマップ)

平湯バスターミナルに併設されたドライブインです。施設全体は8時30分から17時30分で年中無休(冬期は16時30分)。

ここで気をつけたいのが、1階のカフェ&レストラン「アルプスホルン」の時間です。9時から10時30分がモーニング、そのあと10時30分からで、ラストオーダーは15時00分、15時30分に終了します。施設の17時30分と混同すると、着いたときには食事が終わっていた、ということになります。

メニューは平湯ラーメン900円、チャーシューメン1,100円、カレーうどん850円、ロースカツ定食1,850円、飛騨牛朴葉みそ定食3,300円、飛騨牛カルビ重3,300円など。奥穂高岳の下山で15時までに戻るのは難しいので、ここは「登る前の朝食」や「連泊の中日」に使う店だと考えておくと合います。

同じ平湯を下山後の拠点にする山としては、【乗鞍岳】駐車場ガイド|マイカー規制と畳平シャトル・下山後の温泉とそばも参考になります。

長野県側に下りたときは松本市街まで

沢渡に戻った場合、この周辺で夜に食事ができる場所は限られます。竜島温泉の食事処も、いまは休止しています。

現実的なのは、そのまま松本市街まで下って探す形です。沢渡から松本方面へ向かう道はどのみち帰り道なので、遠回りにはなりません。

店を先に押さえておきたいときは、ホットペッパーグルメの松本市エリア(松本市のお店を探す)から当たると、営業時間と予約の可否をまとめて見られます。

1泊2日のタイムテーブル|沢渡起点なら5時の始発に乗る

バスの時刻とコースタイムだけで組むと、次のようになります。休憩は入れていないので、実際にはここに自分の休憩時間を足してください。

時刻行動
4:30ごろ沢渡の市営駐車場に到着(24時間の自動ゲート式)。券売機でバスの切符を買う
5:00さわんど発の始発シャトルバス(始発が5時00分になる日の場合。6時00分始発の日はここから1時間ずれる)
5:30上高地バスターミナル着
5:40ごろ登山届を出して出発
14:10ごろ穂高岳山荘(上高地から8時間30分)。この日は小屋に泊まる
2日目 朝荷物を置いて奥穂高岳の山頂へ(50分)。戻って下山
17:30まで上高地発の最終バスに乗る(沢渡着18:00)
バス時刻はアルピコ交通、コースタイムは穂高岳山荘公式サイトによります

これは始発が5時00分になる日の組み立てです。6時00分始発の日に行くなら、全体を1時間うしろにずらして考えてください。4時半に沢渡へ着くと、市営駐車場は自動ゲート式なのでその時間でも入れます。5時の始発に乗れば、上高地を歩き出すのは6時前。横尾までの平坦な道を朝のうちに片づけて、涸沢のカールに入るのが正午の少し前です。ザイテングラートを登り切って穂高岳山荘に着くのが14時台。翌朝、荷物を小屋に置いて50分登れば奥穂高岳の山頂で、あとは下るだけです。17時30分の最終バスに間に合えば、沢渡には18時00分に戻れます。

初日に8時間半歩くのがきついと感じるなら、涸沢で1泊を入れて2泊3日にする形もあります。上高地から涸沢までは6時間10分なので、初日の行動時間が2時間20分短くなります。

あかんだなを起点にする場合は、下山後に平湯温泉で風呂と食事を済ませられるのが強みです。ただし始発は通常6時20分なので、朝の出発は沢渡より遅くなります。4時50分や5時20分の早い便に乗れるのは運行日が当たったときだけなので、日程が決まったら濃飛バスの時刻表で確かめてください。帰りの方向が名古屋・岐阜方面なら、こちらのほうが1日の流れは素直です。

この山で足す装備はヘルメット|3,190mの稜線で1泊する

装備で特別なのは、ヘルメットです。涸沢ヒュッテは「涸沢ヒュッテより上部はヘルメット着用奨励山域です」と案内しています。涸沢から上へ進むなら、ここは省けません。

そのほかは、標高3,190mの稜線で1泊することと、初日に8時間半歩くことから決まります。防寒着と雨具、ヘッドランプ、そして小屋泊なら着替えと行動食です。

「泊まりの荷物にヘルメットまで足すと重くなる」と感じるかもしれません。小屋泊であればテントも寝袋も要らないので、日帰りの装備にヘルメットと着替え、防寒着を足すくらいの増え方に収まります。

雨具は稜線で1泊する以上、夏でも省けません。選び方は【レインウェアの選び方】初心者・子連れ登山で失敗しないポイントに、足元は【登山靴の選び方】初心者・子連れに失敗しないミドルカット3足比較にまとめています。

まとめ

  • 上高地は通年マイカー規制。釜トンネルより先へ自家用車は入れないので、沢渡かあかんだなで乗り換える
  • 沢渡は約2,000台(市営4か所+民間8か所612台)。1日800円、市営は24時間の自動ゲート式。上高地まで30分・片道1,600円
  • あかんだなは普通車870台。24時間ごとに600円で入場30分以内は無料。上高地まで35分・片道1,500円
  • 混雑は上高地公式の「連休や紅葉期は朝8〜9時台から満車になることがある」を目安に、中部山岳国立公園の混雑カレンダーで日程を選び、当日はライブカメラで確かめる
  • 上りの始発は日によって変わる。沢渡は5時00分の日と6時00分の日があり、7月4日から11月3日は連日5時00分。あかんだなは通常6時20分で、4時50分などの早い便は運行日が決まっている
  • 下りの最終はどちらも上高地17時30分発
  • 上高地から穂高岳山荘まで8時間30分、山荘から山頂まで50分。日帰りはできず泊まりが前提
  • 穂高岳山荘の予約は1か月前の同日朝8時から。テントは予約不要
  • 涸沢ヒュッテは完全予約制で1泊2食16,000円。テント場は大人2,000円で予約不要
  • 2026年8月11日時点で、パノラマコース下コースは閉鎖中(8月下旬ごろ開通予定)
  • 下山後は、沢渡なら梓湖畔の湯(最終入館18時15分)か竜島温泉(22時まで)、あかんだななら ひらゆの森(21時まで)
  • 最終バスで下りて食事まで済ませるなら、ひらゆの森の「もみの木」。アルプス街道平湯のレストランはラストオーダー15時00分

奥穂高岳は「車を置く場所を決めるところから始まる山」です。沢渡かあかんだなかを先に決めてしまえば、始発の時刻も、泊まる小屋も、下山後に寄れる場所も、そこから自動的に決まっていきます。日帰りができない山だと分かった時点で、小屋の予約を取りにいくのがいちばん早い近道です。

出発前の最終チェックに『山前チェック』

『山前チェック』は、百名山の駐車場・始発バス・下山後の温泉と食事を、山ごとに1画面でまとめた早見表です。掲載しているすべての山に最終確認日を付けているので、古い情報に振り回されずに出発前の最終確認ができます。次の山に行くときは、ブラウザのブックマークからこのページを開くだけ。行き先の山を選べば、必要な情報がすぐに出てきます。

奥穂高岳の山前チェックを見る

※本記事の料金・営業時間・閉鎖情報は変更される場合があります。お出かけ前に必ず各施設の公式サイトでご確認ください。

※本記事の情報は2026年8月16日に確認したものです。

画像クレジット:アイキャッチ 写真 Alpsdake(Wikimedia Commons/CC BY-SA 4.0)。本文写真 写真 Comyu(Wikimedia Commons/CC BY-SA 4.0)1枚、写真 あばさー(Wikimedia Commons/パブリックドメイン)1枚、写真 Σ64(Wikimedia Commons/CC BY 3.0)1枚。地図:Googleマップ。

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