八ヶ岳の主峰・赤岳(2,899m)は、日本百名山のなかでも登る人がとくに多い山です。起点になるのは茅野市の美濃戸口と、そこから未舗装の林道を3kmほど入った美濃戸。どちらに車を停めるかで歩く時間も林道の走りやすさも変わるので、はじめて向かう方はここでいちばん迷うと思います。しかも2026年6月8日に美濃戸周辺の駐車料金が改定され、下山後の定番である尖石温泉 縄文の湯は定休が木曜で、いまも月曜休と書いている案内が少なくありません。古い情報のまま出かけると、駐車料金でも温泉でも当てが外れます。このページでは、八ヶ岳山荘(美濃戸口)・赤岳山荘・やまのこ村(美濃戸)の3つの駐車場、下山後に寄れる日帰り温泉2軒、美濃戸口の食事処、美濃戸口から赤岳を周回するコースタイムまで、各施設の公式の案内で料金と営業を確かめながらまとめました。
赤岳(八ヶ岳)の駐車場・アクセス一覧

赤岳の駐車場は、舗装路の終点にある美濃戸口と、そこから未舗装の林道を入った美濃戸の2段構えです。美濃戸まで車で入れば歩きを片道1時間短縮できますが、路面の凹凸とすれ違いの難しさを引き受けることになります。まずは3つの違いを一覧で確認しておきましょう。
| 駐車場 | 料金 | トイレ | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 八ヶ岳山荘(美濃戸口) | 1日800円 | あり | 舗装路の終点。普通車でも安心。美濃戸まで徒歩約60分 |
| 赤岳山荘(美濃戸) | 1日1,500円 | あり | 未舗装林道の先。2026年6月8日に料金改定 |
| やまのこ村(美濃戸) | 1日1,500円 | あり | 80台。営業は4月下旬から10月下旬 |
八ヶ岳山荘駐車場(美濃戸口)|舗装路の終点、1日800円
舗装路の終点にある、赤岳をめざす人の第一候補です。料金は1日800円で、駐車券1枚につきコーヒー1杯のサービスが付きます。台数は資料によって120台とするものと約150台とするものがあり、幅を持って見ておくのが安全です。八ヶ岳山荘は通年営業で、営業時間は土日祝が5時から18時、平日は5月から6月中旬と10月下旬から12月中旬が7時から18時、6月中旬から10月下旬と12月下旬から1月が6時から18時です。トイレと売店があり、20名と12名の仮眠室2室は24時間開放されています(時期によっては貸切になる場合があります)。なお風呂については、当面シャワーのみの利用にすると公式に案内されています(2026年8月確認)。ここから美濃戸までは林道歩きで約60分です。
赤岳山荘駐車場(美濃戸)|未舗装林道の先、2026年6月に1,500円へ
美濃戸口から未舗装の美濃戸林道を約3km入った先にあります。2026年6月8日に美濃戸周辺の駐車料金が改定され、1日1,500円になりました(告知は同年6月4日)。歩行を約1時間短縮できるのが利点ですが、林道は路面の凹凸が大きく、すれ違いの難しい区間もあります。車高の低い車や、山道の運転に不安がある方は美濃戸口に停めるほうが安心です。収容台数は古い資料しか見当たらないため、混雑期は満車も想定して向かってください。
美濃戸高原やまのこ村 駐車場|80台、料金が一律1,500円に
赤岳山荘の隣にある、80台の駐車場を備えた山小屋です。台数は公式サイトの案内です。2026年6月8日から料金が1台1日1,500円に統一されました。それ以前は平日1,000円、土日祝は1,500円という分け方だったので、平日に停めるつもりだった方は500円上がった計算になります。連泊する場合は1泊2日3,000円、2泊3日4,500円です。営業は4月下旬から10月下旬までで、冬季は休業します(不定休)。赤岳山荘と同じく未舗装林道の走行が前提です。
満車だったときの逃げ場|美濃戸口へ戻るのが確実
美濃戸の2か所は台数が限られていて、週末は夜明け前から埋まります。しかも林道を走った先で満車だとわかると、狭い道を引き返して美濃戸口まで下りることになり、歩き始めが大きく遅れます。混み合う時期は最初から美濃戸口の八ヶ岳山荘に停めて、林道を歩いて登り始めるほうが結果的に早く動けます。林道は路肩が狭く、駐車すると通行の妨げになるので、路上に停めるのは避けてください。
山によっては、そもそも登山口まで一般車が入れず、麓の駐車場からバスに乗り換える方式のところもあります。この形なら満車で引き返す心配はありませんが、かわりに始発と最終の時刻に行程が縛られます。乗り換え方式の組み立て方は【北岳】芦安・奈良田の登山口駐車場ガイド|マイカー規制と始発バス、下山後の温泉にまとめています。
下山後に寄れる日帰り温泉
八ヶ岳温泉 もみの湯|21時30分まで開く原村の日帰り湯
原村のふれあいセンターに併設された日帰り温泉です。住所は原村17217-1729で、美濃戸口から八ヶ岳の西麓を下った先にあります。地下1300mから湧く源泉かけ流しで、岩づくりの露天風呂があります。入浴料は一般が大人650円・子ども300円、原村の村民は大人500円・子ども300円。営業は10時から21時30分(最終入館21時)で、定休は第3火曜(祝日の場合は翌日)です。ただし3月・7月・8月・10月は無休なので、夏山シーズンにこの定休で困ることはほとんどありません。21時30分まで開いているので、赤岳から下りる時間が読みにくい日でも寄りやすい一軒です。電話は0266-74-2911。
尖石温泉 縄文の湯|定休は月曜ではなく木曜です
茅野市の尖石縄文遺跡の近くにある温泉です。茅野市の案内ではJR茅野駅から車で20分、中央道の諏訪インターから車で30分の位置になります。ここでいちばん気をつけたいのが定休日です。茅野市の公式ページには2020年4月1日から定休日が月曜日から木曜日に変更されたと書かれていますが、いまも月曜休として紹介している案内が残っています。木曜に赤岳へ登る計画の方は、そのままだと空振りになります。料金は2025年10月1日の改訂で大人(高校生以上)600円・中学生以下300円・満65歳以上300円・小学生未満無料になりました。営業は午前9時から午後9時までで、受付は午後8時30分までです。浴湯と露天風呂、サウナ、大小の休憩室があり、全館バリアフリーで床暖房が入っています。駐車場は56台。館内の食堂は2025年7月11日から臨時休業していましたが、2025年12月9日に営業を再開しています。電話は0266-71-6080。
同じ茅野市内でも、日帰り湯は休みの曜日がばらばらです。八ヶ岳連峰の北端にある蓼科山では、下山後に寄れる蓼科温泉浴場が無休、白樺湖の灯湯すずらんが木曜定休、音無の湯が火曜定休と分かれていて、登る曜日から逆算して寄り先を決める形になります。こうした温泉ごとの条件は【蓼科山】登山口駐車場ガイド|七合目とすずらん峠の選び方と下山後の温泉にまとめています。
前泊・後泊で朝いちの駐車場に余裕を持つ
赤岳は美濃戸口から歩くと登り下りで10時間近くかかる山で、駐車場に入れる時刻がそのまま一日の余裕を決めます。美濃戸の2か所は週末の夜明け前に埋まり、美濃戸口も朝は混みます。前夜に諏訪・茅野側の宿へ入っておけば、暗いうちに落ち着いて美濃戸口へ向かえます。遠方から車で通う方は、下山後にもう一泊して温泉と食事をゆっくり楽しむ後泊も心強い選択です。諏訪エリアは中央道からのアクセスがよく、美濃戸口までの移動も短くて済みます。
宿の予約は楽天トラベル経由です。
下山めし(美濃戸口)
yatsugatake J&N|登山口のオーベルジュ
美濃戸口のバス停前にあるオーベルジュで、駐車場からそのまま歩いて入れます。カレーやパスタ、ビーフシチューといった手作りの料理があり、オーナーがもとパティシエということもあってデザートも人気です。日帰り入浴も700円で受け付けています。定休は木曜で、そのほかに不定休があります。営業時間は公式サイトに記載がないため、寄る前に電話(0266-75-2289)か公式SNSで確かめてください。
八ヶ岳山荘 食堂|駐車場に併設、早朝から開いています
駐車場に併設された食堂で、そば・うどん・カレー・丼・定食といった軽食がそろい、自動販売機もあります。土日祝は5時から開くので、歩き始める前の朝食にも、下山後の一杯にも使えます。もう少し腰を据えて食べたいときは、茅野や諏訪の市街まで下りればそば店や食堂が多くあります。営業時間や定休は変わることがあるため、下記のホットペッパーグルメで諏訪・茅野エリアの最新情報を確かめてから向かうと確実です。
モデルタイムテーブル(美濃戸口〜赤岳)

美濃戸口を起点に、登りは地蔵尾根、下りは文三郎尾根を使う周回が王道です。全体で距離17.6km、歩行時間はおよそ9時間43分、累積標高は上り下りとも1,456mで、1泊2日で組むのが標準です。美濃戸口を朝早く出れば、美濃戸山荘まで1時間、赤岳鉱泉まではさらに2時間10分。赤岳鉱泉に泊まって翌朝に行者小屋から地蔵尾根を上がると、45分と1時間25分の積み重ねで稜線の地蔵の頭に出て、そこから赤岳の山頂を踏みます。下りは文三郎尾根を1時間15分で分岐まで戻り、行者小屋、美濃戸山荘と下って、美濃戸口までは50分。日帰りで通す方はかなりの長丁場になるので、下山後の温泉が21時30分まで開いているもみの湯を当てにしておくと計画に余裕が生まれます。
- 美濃戸口を出発(混雑期は最初からここに駐車するのが確実)
- 美濃戸山荘へ(林道歩き 約60分)
- 赤岳鉱泉へ(約130分)、行者小屋へ(約45分)
- 地蔵尾根で地蔵の頭へ(約85分)、稜線を歩いて赤岳山頂(2,899m)
- 文三郎尾根で分岐へ(約75分)、行者小屋(約50分)、美濃戸山荘(約100分)
- 美濃戸口へ下山(約50分)、原村のもみの湯で入浴
岩場と長い林道に備える装備
赤岳は稜線に出てからが本番で、地蔵尾根も文三郎尾根も鎖と鉄はしごが連続します。三点支持で登れる足元と、両手を空けられるザックが前提になります。加えて美濃戸口から美濃戸までの林道歩きが往復で約110分あり、下山後半に効いてくるので、靴擦れしにくい履き慣れた靴が安心です。標高2,899mの稜線は夏でも風が冷たく、濡れると一気に体温を持っていかれるため、レインウェアと羽織るものは必ず持って行きましょう。子どもと一緒に登るときの靴やウェア、レインウェアの選び方は子連れ登山ギア完全ガイド|0歳〜小学生まで全部まとめにまとめました。
まとめ
- 舗装路の終点は八ヶ岳山荘(美濃戸口・1日800円・トイレと食堂あり)。普通車でも安心で、混雑期はここが確実
- 美濃戸まで入ると歩きを約1時間短縮できるが、赤岳山荘・やまのこ村とも2026年6月8日から1日1,500円。未舗装林道の走行が前提
- やまのこ村は80台・営業は4月下旬から10月下旬。改定前の平日1,000円という料金はもうありません
- 下山湯は原村のもみの湯(大人650円・10時〜21時30分・第3火曜休。3月と7月・8月・10月は無休)。縄文の湯は定休が木曜(2020年4月に月曜から変更)なので木曜の計画は要注意
- 美濃戸口からの周回は距離17.6km・歩行約9時間43分で1泊2日が標準。鎖と鉄はしごが続く稜線なので足元と雨具はしっかりと。赤岳は火山ではない
出発前の最終チェックに『山前チェック』
『山前チェック』は、百名山の駐車場・始発の乗り物・下山後の温泉と食事を、山ごとに1画面でまとめた早見表です。掲載しているすべての山に最終確認日を付けているので、古い情報に振り回されずに出発前の最終確認ができます。次の山に行くときは、ブラウザのブックマークからこのページを開くだけ。行き先の山を選べば、必要な情報がすぐに出てきます。
※本記事の料金・営業時間・定休日・林道情報は変更される場合があります。お出かけ前に必ず各施設の公式サイトでご確認ください。
最終確認日:2026年8月(八ヶ岳山荘の営業時間・仮眠室・風呂の扱い、赤岳山荘とやまのこ村の駐車料金改定日、やまのこ村の台数と営業期間、もみの湯の料金・営業時間・定休、縄文の湯の料金改訂と定休日変更・施設案内・食堂の営業再開、yatsugatake J&Nの定休と日帰り入浴、美濃戸口起点の区間コースタイム、気象庁の活火山一覧を含めて検証済み)
アイキャッチ画像:赤岳と赤岳天望荘(八ヶ岳) 撮影 Raita Futo(Wikimedia Commons/CC BY 2.0)


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