子ども用トレッキングポールは必要?|大人用との違いと身長別の長さ

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子どもにトレッキングポールを持たせるかどうか、こんなところで止まっていませんか。

  • 下りの後半になると「疲れた」と失速して、抱っこをせがまれる
  • 自分は使っているけれど、大人用は長すぎて子どもには渡せない
  • すぐ背が伸びるのに、子ども用を買う意味があるのか決められない

下りは脚に衝撃が集中する場面です。体重の軽い子どもでも、段差が続くとバランスを崩しやすくなります。一方でポールを持てば両手がふさがるので、持たせない方が安全な場面もあります。

長さの目安は身長×0.63。この式は登山情報サイトで共通して示されているもので、子どもにもそのまま当てはめられます。メーカー公式の仕様と合わせると、我が子に必要な長さが数字で出せます。

この記事では、子どもにポールが必要になる場面と、大人用との違い、身長別に必要な長さをまとめました。読み終えるころには、我が子に持たせるべきかどうかと、買うなら何cmのものかが分かります。

子ども用トレッキングポールは下りが長い山から必要になる

木の階段の下りをトレッキングポールを使って下りる子どもと親

子どもにポールが要るかどうかは、山の下りの長さで決まります。平らな遊歩道が中心の山なら、なくても困りません。

効いてくるのは下りです。ポールを突くと、脚にかかる衝撃を腕に分散できます。1本使いはバランスに自信がない場合や下りが苦手な場合に向くとされていて、これは子どもの状態そのものです。

次のどれかに当てはまるなら、持たせる価値があります。

  • 下りが1時間以上続くコースを歩く
  • 木の階段や段差が多く、着地の衝撃が大きい
  • 下山の後半で歩くペースが目に見えて落ちる
  • 親がポールを使っていて、子どもが持ちたがっている

逆に、持たせない方がよい場面もあります。段差が高い登り下りでは、ポールを使わず手をついた方が安全です。岩をつかむ場面が出てくるコースでは、ポールはしまわせてください。

つまり、ポールは「常に持たせるもの」ではなく「下りで出すもの」。この前提が決まると、選ぶ基準もはっきりしてきます。

大人用との違いは長さ・グリップ・重さの3つ

大人用と子ども用のトレッキングポールを地面に並べて長さを比べたところ

「親のお下がりでいいのでは」と考えたくなりますが、大人用と子ども用では次の3つが違います。

違い1|大人用は短くしても子どもには長い

いちばん大きいのが調整範囲です。大人向けモデルには、調整範囲が100〜125cmというものがあります(シナノ ロングトレイル125)。いちばん短くしても100cmです。

後で計算しますが、身長130cmの子どもに合う長さは約82cm。大人用をいちばん短くしても、20cm近く長すぎることになります。

長すぎるポールは肩が上がった姿勢になり、突いた力が体を押し戻す方向に働きます。楽になるどころか、歩きにくさが増えてしまいます。

違い2|子ども用は握りの太さが子どもの手に合わせてある

子ども用モデルは、子どもが握りやすいグリップサイズで作られています。モンベルのアルパインポール Kid’s もその一つです。

大人用の太いグリップは、小さな手だと指が回りきりません。握り込めないまま体を支えようとすると、手のひらの中でポールが動いて力が伝わらなくなります。

違い3|重さは2本で400g前後が目安になる

子ども用の重さは、たとえばモンベルのアルパインポール Kid’s が378g(バスケットとプロテクターを付けて408g)の2本セット。LEKIのウォーカーXSも2本で368gです。大人向けのブラックダイヤモンド トレイルは2本で480gなので、100g前後の差がつきます。

子どもは自分の荷物も背負っています。重いポールは途中で「持ちたくない」となり、結局は親のザックに増える荷物になります。数字を見て選んでおくと、この失敗を避けられます。

素材とロック方式も見ておきましょう。アルミは折れにくく価格も抑えられる一方、地面からの衝撃が伝わりやすい素材です。カーボンは軽いものの、局部的に強い衝撃を受けると折れることがあります。子どもが雑に扱う前提なら、アルミが無難です。

長さを固定するロックは、レバーを倒して留めるレバーロックだと操作が簡単で、初心者でも扱えます。ひねって締めるツイストロックは価格が抑えられますが、締める力加減に慣れが必要です。子どもが自分で長さを変えるなら、レバーロックの方が扱いやすくなります。

なお、親自身のポールをこれから選ぶなら、素材やロック方式ごとの違いを【2026年】トレッキングポール おすすめ5選|初心者・子連れにもおすすめで詳しく比べています。

身長から必要な長さを計算すると何歳から使えるかが分かる

トレッキングポールを立てて持つ子どもの肘の角度を親が確認しているところ

「何歳から」で考えると答えが出ません。同じ年齢でも身長は20cm近く違うからです。基準にするのは身長です。

長さの目安は身長(cm)×0.63。大人でも使われる式で、身長170cmなら約107cm、160cmなら約101cmになります。これを子どもの身長に当てはめると、次のようになります。

子どもの身長合う長さの目安だいたいの学年
110cm約69cm年中〜年長
120cm約76cm小学1〜2年
130cm約82cm小学3〜4年
140cm約88cm小学5年前後
150cm約95cm小学6年前後

学年はあくまで身長からの目安なので、実際の身長で見てください。数字が出たら、その長さに調整できるモデルを選びます。

買ったあとは現物で合わせます。ポールを地面に垂直に立てて握ったとき、肘が直角から少し開くくらいが基本です。肘の角度でいうと100度くらいが目安になります。

もう一つ、調整幅にも余裕が要ります。登りは基準より短く、下りは基準より長くするのが基本で、その幅はプラスマイナス15cm程度。身長130cmの子なら、82cmを中心に70〜95cmくらいを動かせると理想的です。

長さを変えられないモデルを持たせる場合は、握る位置を上下にずらして調整します。グリップの下の方を握れば短く使えます。

身長以外にも、その年齢で歩ける距離や必要な装備は変わります。年齢ごとの全体像は子連れ登山は何歳から?年齢別ガイド|0歳〜小学生の歩ける距離と装備にまとめています。

子どもに持たせるときに守る4つの約束

トレッキングポールのグリップを握る子どもの手元

ポールは体を支える道具であると同時に、先のとがった棒でもあります。渡す前に、次の4つを子どもと確認してください。

約束1|出発前に大人が固定を確かめる

長さを調節したら、シャフトが縮まないことを確かめてから使います。子どもが使うときは、周囲の大人が固定状態を確認するようメーカーも案内しています。

伸ばすときはストップマークを超えないことも大切です。マークを超えると強度が落ちて危険になります。

約束2|体重を全部は預けない

ポールに全体重を掛けると、曲がったり折れたりする危険があります。あくまでバランスを取る補助と伝えておきます。

握り方も一度教えておくと安心です。ストラップは下から手を通してから握るのが正しい向きで、上から通すのは誤りです。ストラップの長さは指1本分の余裕があるくらいに合わせます。

約束3|振り回さない・人に向けない

周りの人に危険が及ぶ振り回し方はしない、というのがメーカーの注意書きにも明記されています。前を歩く人との距離が近い登山道では、特に伝えておきたいところです。

石突きを樹木や岩の隙間に挟むことや、岩登りの支点として使うことも避けます。突く位置は、後ろ足のかかとの近くが基本。足を置いている場所のすぐ近くなら、いちいち目で確認しなくても突けます。

約束4|段差が高いところではしまう

段差が高い登り下りでは、ポールを使わず手をついた方が確実です。手を使う場面が続くなら、ザックの脇に収めさせてください。

下りの歩幅は平地の半分以下が目安です。ポールを持つと歩幅が大きくなりがちなので、最初の10分だけでも一緒に歩いてリズムを見てあげると、その後が安定します。

ここまでが持たせ方の話です。ここからは、実際に選べる3つのタイプを見ていきます。

子ども専用の伸縮ポールは身長100cm台から使える

子ども用トレッキングポール(伸縮式・2本セット)の商品写真
(出典:楽天市場)

いちばん素直な選択が、子どもの長さまで縮む伸縮ポールです。通販モールには、アルミ製の2本セットが数多く並んでいます。

注意したいのは、調整範囲がモデルごとに違うことです。50〜110cm、60〜100cm、75〜95cmと幅はさまざま。たとえば60〜100cmなら身長およそ95〜160cmに対応する計算で、年中から小学校卒業まで1組で使えます。

先に出した「身長×0.63」の数字が、その範囲に余裕を持って入るかを必ず確かめてください。ここさえ外さなければ、価格で選んでも失敗しません。

下りで子どもが失速する原因の多くは、着地のたびに脚が受ける衝撃です。手で支えられるようになると、後半のペースが落ちにくくなります。夏休みや連休の登山の前にそろえておくと、当日そのまま試せます。

子ども用トレッキングポールの商品写真

子ども用トレッキングポール

伸縮式・アルミ製・2本セット

子どもの長さまで縮む伸縮式。アルミ製は折れにくく、扱いが雑になりがちな子どもでも安心です。調整範囲は50〜110cmなどモデルによって違うので、我が子に必要な長さが入るか確かめてから選んでください。

登山用品メーカーの子ども専用モデルもあります。モンベルのアルパインポール Kid’s は使用サイズ70〜100cm、重さ378gの2本セットで、価格は税込5,500円。2段継ぎのツイストロックで、グリップも子どもの手に合わせてあります。通販モールでは扱いがないため、購入はモンベル公式オンラインストアからになります。

子どもの装備を順に整えているところなら、背負う側の選び方も子ども用ザックおすすめ5選|年齢別サイズと背負わせ方【8〜20L】にまとめています。

登山ブランドで選ぶなら80cmまで縮むLEKI ウォーカーXS

LEKI ウォーカーXSの商品写真
(出典:楽天市場)

作りが心配で登山用品ブランドから選びたい場合は、選択肢がぐっと絞られます。ブランドのモデルは大人向けが中心で、いちばん短くしても100cm前後だからです。

その中で短いのが、LEKI(レキ)のウォーカーXSです。長さは80〜110cm、収納すると67cm。重さは2本で368gです。

80cmは身長127cmあたり、110cmは身長175cmあたりに合う長さ。小学校中学年から大人まで、同じ1組でカバーできます。小柄な方や子どもの身長にも対応するモデルとして案内されています。

シャフトは14mmと12mmのアルミ、長さの固定はスピードロック・プラスというレバー式で、脱落を防ぐ仕組みが付いています。子どもが自分で長さを変えるときも、ひねって締めるタイプより扱いやすい方式です。価格は税込12,980円。もともとはノルディックウォーキング向けのモデルです。

2本そろえるか迷うなら、まず1本だけ持たせて様子を見る方法もあります。1本使いは片手が空くので足を置く場所に集中でき、歩き方に早く慣れられます。歩くスピードを制御しやすく、段差や急斜面でバランスを崩したり滑ったりするのも防ぎやすくなります。

山側の片手だけで持つと、山側の脚に体重を残しやすくなり、着地がやわらかくなります。下りが苦手な子どもには、この持ち方が合います。

LEKI ウォーカーXSの商品写真

LEKI(レキ)

ウォーカーXS(80〜110cm・2本組)

登山用品ブランドの中では短い80cmまで縮むモデル。身長127cmあたりから175cmあたりまで対応し、子どもが使ったあと親が使うこともできます。レバー式のスピードロック・プラスで、長さ合わせも簡単です。

起伏のある山道に慣れてきたら、2本使いへ移るのが自然な流れです。1本で様子を見てから決められるのが、この始め方のいいところです。

身長150cmを超えたら大人と同じブラックダイヤモンド トレイル

ブラックダイヤモンド トレイルの商品写真
(出典:楽天市場)

子ども向けのモデルには卒業があります。身長が150cmを超えるころには、大人用の調整範囲に入ってくるからです。

定番のひとつが、ブラックダイヤモンドのトレイル(BD82505)です。長さは100〜140cm、収納すると65cm。重さは2本で480g、シャフトは全段アルミです。

100cmは身長159cmあたりに合う長さ。ここまで来れば、親が使っているものと同じ1組を家族で共用できます。子どもが使わない日は親が使えるので、1組を無駄にしません。

長さの固定はフリックロック2というレバー式です。レバー式は操作が簡単で、初心者でも扱えます。グリップの下に伸びたエクステンション部分を握れば、急な登りで長さを変えずに短く持てます。価格は税込18,700円です。

ブラックダイヤモンドのトレッキングポール トレイルの商品写真

ブラックダイヤモンド

トレイル(100〜140cm・2本組)

身長159cmあたりから大人まで対応する定番モデル。レバー式のフリックロック2で長さ合わせが簡単なので、親子で1組を共用できます。全段アルミのシャフトで、扱いに気を使わずに済みます。

親が自分用に本格的な1組を選ぶ段階なら、ブランドごとの違いを【2026年】トレッキングポール おすすめ5選|初心者・子連れにもおすすめで比べてから決めると迷いません。

先端まわりの付属品も覚えておくと安心です。ゴムキャップは高山植物を傷つけないために付けるもの、バスケットは雪面で沈み込まないためのものです。夏の低山なら、ゴムキャップを付けたまま歩かせれば問題ありません。

まとめ|身長×0.63で長さを出してから選ぶ

子ども用トレッキングポールについて、判断の順番をまとめます。

  • 必要になるのは下りが長い山。平らな遊歩道中心なら急がなくてよい
  • 大人用は最短でも100cm前後のものがあり、子どもには長すぎる
  • 合う長さは身長×0.63。130cmの子なら約82cmが目安
  • 登り下りでプラスマイナス15cm動かせる調整幅があると使いやすい
  • 渡す前に、固定の確認・体重を預けない・振り回さない・段差ではしまう、の4つを約束する
  • 通販モールの短い伸縮ポール、LEKIのウォーカーXS、大人と同じブラックダイヤモンド トレイルの3段階で考える

まずは我が子の身長に0.63を掛けて、必要な長さを出すところから始めてみてください。数字が決まれば、選ぶ作業は一気に楽になります。

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