剱岳(標高2,999m/富山県)に登ろうと決めたあと、こんなところで止まっていませんか。
- 富山県側と長野県側のどちらから入ればよいのか
- 帰りは何時の便までに室堂へ戻ればよいのか
- 当日券が売り切れると聞いたが、何を先に買えばよいのか
剱岳は登山口まで自分の車で入れません。富山県側の立山駅か長野県側の扇沢に車を置き、乗り物を乗り継いで室堂へ上がる山なので、駐車場の話は乗り物の時刻と切符の話とひと続きです。
この記事では両側の駐車場、始発と最終便、当日券、道路の規制、山小屋、温泉と食事をまとめました。読み終えるころには親が剱岳へ登る2日間に家族が室堂で待つ段取りが組めます。
剱岳の登山口駐車場は富山県側の立山駅と長野県側の扇沢|どちらも無料で置ける
| 駐車場 | 台数 | 料金 | 条件 |
|---|---|---|---|
| 立山駅前(富山県側) 立山駅 無料駐車場 | 約900台 | 無料 | 通年。満車時は臨時 約600台 |
| 扇沢(長野県側) 扇沢 有料駐車場 扇沢 市営第一駐車場 扇沢 市営第二駐車場 | 350台 170台 60台 | 12時間ごと1,000円 無料 無料 | 有料:駅まで徒歩5分。自動精算機は千円札のみ 市営第一:駅まで徒歩10分。バイクも置ける。10月19日〜11月16日は舗装工事で使えない(大町市) 市営第二:駅まで徒歩10分。バイクと全長6m以上の車は不可 |
剱岳へは富山県側の立山駅からと長野県側の扇沢からの2つの入り方があり、どちらも駅から先は一般の車が入れません。同じ立山駅から雄山へ向かう日の段取りは「【立山】登山口駐車場ガイド|立山駅と扇沢の停め方・室堂への乗換と下山後の温泉」にまとめています。
立山駅前|立山駅 無料駐車場 約900台・無料(富山県側)
立山駅は立山ICから車40分。運営会社の案内では無料駐車場が約900台。ただし土日や連休の朝は早くから埋まります。埋まったときは混雑時だけ開く臨時駐車場(約600台・無料)に係員が誘導します。
扇沢|有料350台・無料230台(長野県側)
長野県側の玄関口が扇沢です。駅のそばの有料駐車場は350台、12時間ごと1,000円で、支払いは自動精算機だけ・紙幣は千円札しか使えません。駅まで徒歩5分。山小屋に泊まると12時間を超えるので2日で2,000円と見ておきます。幅2.1m×長さ5.0m×高さ2.6mを超える車は停められません。
少し歩いてよければ市営の無料駐車場があり、第一は170台、第二は60台で、どちらも無料・駅まで徒歩10分。第二はバイクと全長6m以上の車は停められません。混雑期は手前8kmに臨時駐車場(600台から800台)が開き、協力金1台1,000円で無料のシャトルバスに乗れます。
室堂までの始発と最終|富山県側と長野県側で時刻が違います
富山県側は立山ケーブルカー7分と立山高原バス50分。長野県側は関電トンネル電気バスで黒部ダムへ16分、歩いてダムを渡り、黒部ケーブルカー、立山ロープウェイ7分、立山トンネル電気バス10分と4つ乗り継ぎます。2026年の時刻表(4月15日から11月3日)から使う便を抜き出しました。11月4日以降は別のダイヤです。
| 便 | 出発 | 室堂 | 走る日 |
|---|---|---|---|
| 富山県側 上り 始発 | 立山駅 7:00発(美女平7:40発) | 8:30着 | 毎日 |
| 長野県側 上り 始発 | 扇沢 7:30発 | 8:55着 | 毎日 |
| 長野県側 上り 早い日の始発 | 扇沢 6:30発 | 7:55着 | 下の脚注の日だけ |
| 富山県側 下り 立山駅行き最終接続 | 室堂 16:20発 | 立山駅 17:27着 | 毎日 |
| 長野県側 下り 扇沢行き最終接続 | 室堂 16:30発 | 扇沢 17:51着 | 毎日 |
下山日にいちばん大事なのは帰りの最終接続です。立山駅へ戻るなら室堂16:20発、扇沢へ戻るなら室堂16:30発。これに乗れないと車のところへ帰れません。扇沢から室堂へ上がれるのも15:30発までです。
運賃は立山駅から往復7,380円・扇沢から往復12,300円
2026年4月15日以降の運賃表では、立山駅から室堂は片道 大人4,090円・往復7,380円、扇沢から室堂は片道 大人6,850円・往復12,300円。往復のほうが立山駅は800円、扇沢は1,400円安くなります。小児は小学生で、未就学児は無料。安く早いのは富山県側、黒部ダムの見学もあわせたいなら長野県側です。
当日券は枚数が決まっています|WEBきっぷを先に
運営会社は、立山駅などで売る当日券(日帰り往復券)の発売予定枚数を日ごとにお知らせで出しています。早朝便(7時台まで)がいちばん少ないので、最新の枚数は出発前に確かめます。「発売開始早々に完売する可能性」があるとしてWEBきっぷの事前購入を勧めています。この制限は日帰り往復券の話で、室堂や剱沢に泊まる人は通常どおりの扱いですが、待ち時間が出ることがあると同じ告知にあります。
この制限は富山県側(電鉄富山駅・立山駅)だけで、同じ告知は「長野県側・扇沢発からのご利用もご検討ください」とも案内しています。混む日に確実に上がりたいなら長野県側から入る手もあります。
富山県側は9月2日から通行止めになりやすくなりました|1時間に10mmの雨で通行止めになります
高原バスが走る立山有料道路の桂台〜美女平で、富山県道路公社が2026年9月2日に通行規制の基準を強化しました。斜面が不安定なためで、時間雨量10mm以上または連続雨量70mm以上(いずれも桂台)で通行止め、震度2以上(立山町)でも通行止め。従来は時間雨量30mm以上でした。公社はバス事業者向けに「上山後に規制がかかる可能性」があるとして気象情報の確認を求めています。下山日に下れなくなる可能性が、これまでより低い雨量で出てくるということです。
備えは2つ。下山日の午後に雨の予報なら小屋を早く出て早い便で下りる。下りられないときに室堂で泊まれるよう宿の空きを見ておく。当日の状況は公社の「道路交通情報」で見られます。今年変わった登山の決まりは「【2026年版】今年変わった登山ルール・駐車場・料金まとめ|登山前にチェック」にもまとめています。
長野県側にも注意があります。扇沢へ上がる大町アルペンライン(長野県道45号)では扇沢橋の工事で11月20日まで片側通行です(夜の通行止めが入るかは長野県大町建設事務所で確認)。夜の通行止めが入る日は、夜のうちに扇沢へ入る組み方ができないので、前泊は麓の宿にして朝に上がってください。
室堂から剱岳へは山小屋泊が前提|コースタイムと小屋の営業期間
富山県の山のグレーディングでは、室堂ターミナルから別山尾根で剱岳を往復するコースは合計13.2時間・16.7km、体力度5・技術的難易度E(最上位)。体力度5は「1泊以上が適当」の区分で、コースタイムに休憩は含みません。区間で見ると、室堂ターミナルから剱澤小屋まで3時間45分、小屋から頂上へ3時間50分、頂上から小屋へ3時間20分、小屋から室堂ターミナルへ3時間40分(2泊3日のモデル)。
- 剱澤小屋:10月上旬まで(10月の営業日は公表なし。小屋 080-1968-1620 で確認)。宿泊は予約が必要
- 剣山荘:7月1日から10月上旬(終わる日は公表なし。山荘 090-2372-5799 で確認)。朝食5時30分で、「剱岳頂上アタックの出発のタイムリミットは午前11時」
山小屋泊の基本は「子連れ登山の山小屋泊まとめ【初心者・子ども連れにおすすめ5選】」に。富山県の条例では、12月1日から翌年5月15日の剱岳周辺への登山は20日前までの届出が義務です。夏は対象外ですが届出は出しましょう。出し方は「子連れ登山の登山届の出し方|YAMAP・コンパス・紙の3パターン比較」をどうぞ。
家族は室堂で待つ|親が登る2日間の段取り
剱岳の頂上は、子ども連れの対象になりません。現実的な形は、親の1人が剱沢に1泊して頂上を往復し、家族は室堂平で過ごすこと。室堂から雄山の往復はアルペンルート公式で3時間40分、県の区分は体力度2・技術的難易度B。小学生と歩くならこちらが目安です。
下山後の温泉は室堂と大町温泉郷の2つ
みくりが池温泉|室堂から徒歩15分・大人1,100円(富山県側)
標高2,410mの温泉宿で、室堂ターミナルから徒歩15分。日帰り入浴は大人1,100円(入湯税込)・子ども800円、受付9時から16時で、予告なく中止する日があります。
湯けむり屋敷 薬師の湯|扇沢から車15分・大人800円(長野県側)
扇沢へ下りたら大町温泉郷の日帰り温泉です。扇沢から車15分。
- 入館料:大人(12歳以上)800円・小人(6〜11歳)300円・幼児100円(2026年4月1日に750円から改定)
- 営業時間:7時00分から22時00分(最終受付21時30分)。11月1日〜6月30日は10時から(大型連休中は7時から)。旧館は10時から20時
- 電話:0261-23-2834
前泊すれば、7時の始発に間に合います
駐車場の悩みは「連休の朝、埋まる前に着けるか」と「当日券の枚数に間に合うか」の2つ。立山駅の麓の立山山麓温泉に前泊すれば、朝いちで駐車場を押さえて始発に乗れます。
宿の予約は楽天トラベル経由です。
剱岳の下山めしは室堂と扇沢の2つ
レストラン立山|9月11日から16時まで(富山県側)
室堂ターミナルの中の食堂です。4月15日から9月10日は10時から14時(ラストオーダー13時30分)、9月11日から11月3日は9時30分から16時(ラストオーダー15時30分)、11月4日から30日は9時30分から15時。アルペンカレー1,700円、ソースカツ丼2,000円。
扇沢レストハウス|扇沢駅2階の元祖アーチダムカレー(長野県側)
長野県側へ下りたら扇沢駅2階の食堂です。看板は元祖アーチダムカレーで、ご飯をダムの堰堤に見立てた一皿。130席(電話 0261-22-3612)。ほかの店はホットペッパーグルメの大町市エリアから営業時間と定休日を確かめて選べます。
剱岳を歩く日の装備
別山尾根は技術的難易度Eの岩場と鎖場が続く道です。一方、室堂から剱沢までの石畳と別山乗越の下りは、トレッキングポールが効く区間。選び方は「【2026年】トレッキングポール おすすめ5選|初心者・子連れにもおすすめ」に、家族が室堂平を歩く日の靴は「【登山靴の選び方】初心者・子連れに失敗しないミドルカット3足比較」にまとめています。
まとめ
- 車は立山駅の無料駐車場(約900台)か扇沢へ。扇沢は徒歩5分の有料350台(12時間ごと1,000円)と徒歩10分の市営第一170台と第二60台(無料)。市営第一は10月19日〜11月16日は工事で休止
- 始発は立山駅7:00発(室堂8:30着)、扇沢7:30発(室堂8:55着)。帰りは室堂16:20発が立山駅行き、16:30発が扇沢行きの最終接続。往復 大人7,380円/12,300円。当日券は枚数制限があるのでWEBきっぷを先に
- 富山県側は9月2日から時間雨量10mm以上で通行止め。長野県側は工事で19時から5時の夜間通行止めの日がある
- 室堂から剱岳は往復13.2時間・体力度5・Eで山小屋泊が前提。温泉はみくりが池温泉と薬師の湯、めしはレストラン立山と扇沢レストハウス
※本記事の料金・営業時間・閉鎖情報は変更される場合があります。お出かけ前に必ず各施設の公式サイトでご確認ください。
最終確認日:富山県側は2026年9月5日、長野県側は2026年9月8日(立山駅 無料駐車場・扇沢 有料駐車場・扇沢 市営第一駐車場、ケーブルカーと高原バス・関電トンネル電気バスの時刻と運賃、立山有料道路の通行規制、みくりが池温泉・薬師の湯、レストラン立山・扇沢レストハウス)。当日券・大町アルペンライン・山小屋は10月1日
アイキャッチ画像:別山から見た剱岳 撮影 Alpsdake(Wikimedia Commons/CC BY-SA 4.0)


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