レインパンツと折りたたみ傘5選|子連れ登山の下半身の雨対策と選び方

雨具の上下を着て小雨の登山道を歩く親子 登山ギア・初心者ガイド
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子どもと山を歩いていて、雨に降られたときにこんなことになっていませんか。

  • 雨具は上だけそろえてあって、下は普段のズボンのまま歩いている
  • 雨が上がったあとの草をかき分けただけで、子どものズボンが膝までびしょ濡れになる
  • 傘を持たせてみたけれど、片手がふさがって歩きにくそうだった

山の雨は、上からだけ降ってくるわけではありません。風があると横からも下からも吹きつけるので、上のジャケットだけでは裾から入り込みます。体の小さい子どもは、濡れた服から熱を奪われるのも大人より早くなります。

下半身は「はくもの」で守るのが基本で、傘はその補助に置く。この順番で考えると装備が決まります。

この記事では、子連れの日帰り登山で使えるレインパンツ3本と子ども用の上下セット1組、折りたたみ傘1本を、耐水圧・重さ・裾の着脱方式で比べます。読み終えると、自分と子どもに合う1本と、傘を開いてよい場面・たたむ場面が分かります。

上だけの雨具では、子どもの下半身は濡れたまま残る

上のレインジャケットだけを着た子どものズボンとくつが雨で濡れている

風のある山では、雨が上だけでなく横や下からも吹きつけます。レインジャケットだけ、あるいはポンチョやレインコートだけだと、裾から雨が入り込んで下半身がびしょ濡れになります。上を完璧にしても、下がそのままなら濡れる場所が残るということです。

レインパンツが受け持っているのは、雨そのものだけではありません。地面から跳ね上がる水と泥を防ぎ、朝露で濡れた植物と足が直接触れるのを止め、冷たい風をさえぎって体温が下がるのを防ぎます。

短い行程なら要らないのでは、と思うかもしれません。ただ、受け持っている役目が雨だけではないぶん、降っていない日にも出番があります。前夜に雨が降った翌朝の道や、草が登山道にかぶさっている区間では、空が晴れていても足元は濡れます。

雨具の上(ジャケット)側の選び方は【レインウェアの選び方】初心者・子連れ登山で失敗しないポイントにまとめています。上がまだ決まっていない方は、そちらから読むと順番が整います。

この記事で取り上げる5点は次のとおりです。気になるものから読み進めてください。

レインパンツは耐水圧・生地の層・裾の着脱方式の3つで選ぶ

登山靴を履いたまま裾のファスナーを開けてレインパンツをはいている足元

売り場に並ぶレインパンツは数字だらけですが、子連れの日帰り登山で見るべきところは3つに絞れます。

数字が多くて分かりにくいと感じるかもしれません。覚えておくのは耐水圧と透湿性の2つの目安だけで、それを満たしていれば、あとは重さと裾の作りという手ざわりの分かる話になります。

耐水圧は20,000mm以上、透湿性は10,000g/㎡・24h以上が登山の目安

耐水圧は「どれだけの水圧まで水を通さないか」を表します。キャンプやハイキングなら10,000mm、登山では20,000mm以上が目安とされています。もうひとつの透湿性は、内側の汗の水蒸気を外へ逃がす力です。ここが高いほど汗のムレが起きにくく、歩いていて不快になりにくくなります。

子どもの歩調に合わせる登山は、大人だけで歩くときより行動時間が長くなりがちです。長く着ているぶん、透湿性の差は体感に出ます。

生地の層は、日帰りなら2〜2.5層、雨の多い山なら3層

レインパンツの生地は2層・2.5層・3層に分かれます。層が少ないほど軽くて安く、そのぶん耐久性は落ちるので日帰り向き。冷たい雨が体を叩くような山行では3層が向きます。層が増えると耐久性と防寒性は上がりますが、重量・収納サイズ・価格も一緒に上がります。

裾の着脱方式で、雨が降り出してからの動きが変わる

見落としやすいのが裾です。サイドのファスナーには、ひざ下までのシングル、腰まで全部開くフルオープン、太ももまでのダブルの3種類があります。

フルオープンなら登山靴を履いたままはけます。モンベルのストームクルーザー フルジップパンツのように、立ったまま着られることを売りにしているモデルもあります。ダブルは太ももの部分だけ開けて風を通す使い方ができます。

子連れだと、雨が降り出してから子どもの支度を先に済ませることになります。自分の分は靴を脱がずにはけるほうが、待たせる時間が短くて済みます。

足首から入る泥や小石が気になるなら、ゲイター(スパッツ)おすすめ5選|子連れ登山の泥・小石を防ぐ選び方と使い方も合わせて考えると足元が固まります。

商品価格(税込)重さ防水の仕様裾の着脱おすすめできる人
ミズノ ベルグテックアクアブロックレインパンツ5,940円公表なし耐水圧15,000mm以上/透湿 約10,000g/㎡・24h裾のマチ付きフラップで靴を履いたまま着脱まず1本そろえたい人
ザ・ノース・フェイス ストライクトレイルパンツ18,700円約120g(WLサイズ)10D HYVENT 3層裾止水ファスナーザックに入れっぱなしにしたい人
ファイントラック エバーブレスフォトンパンツ29,568円235g(メンズ レギュラー丈)耐水圧20,000mm/透湿10,000g/㎡・24hr止水ファスナー(AquaGuard Tightened)長く使う1本がほしい人
ザ・ノース・フェイス レインテックスユリイカ(キッズ)16,500円約310g(130サイズ)70D/90D HYVENT-D 2.5層裾は靴を履いたまま着脱できるファスナー子ども用を上下でそろえたい人
プロモンテ サマーシールド折り畳み傘13,200円約230g50Dポリエステル(東レサマーシールド)/雨天時は防水傘も併せて持ちたい人
数値と価格は各メーカーの公式サイトの表記によります。価格は変わることがあるので、購入時に各ショップで確認してください。

ミズノ ベルグテックアクアブロックレインパンツは、5千円台で靴を履いたまま着られる

ミズノのベルグテックアクアブロックレインパンツ

家族分をそろえるとなると、値段は無視できません。上を買ったばかりのタイミングだと、下にもう1着ぶんの予算を出すのはためらうところです。

最初の1本を安く抑えたい人に向くのがこのモデルです。税込5,940円という価格でありながら、縫い目を目張りするフルシームシーリング加工が入り、雨が縫い目から染みてこない作りになっています。ハイキングやキャンプの目安(10,000mm)を上回る耐水圧を確保しているので、日帰りの低山なら現実的に使えます。

子連れで効いてくるのは裾の作りです。裾にマチ付きのフラップがあり、登山靴を履いたままはけます。子どもに雨具を着せてから自分の支度をする流れでも、靴を脱ぐ手間が挟まりません。長い面ファスナーで裾幅を絞れるので、風でバタつかせずに歩けます。

まず1本そろえて、雨の日に家族で山へ入れる状態を作りたい人に向きます。

ミズノのベルグテックアクアブロックレインパンツ

MIZUNO(ミズノ)

ベルグテックアクアブロックレインパンツ

縫い目を目張りしたフルシームシーリング加工の防水パンツ。裾のマチ付きフラップで登山靴を履いたまま着脱でき、面ファスナーで裾幅も絞れます。まず1本そろえたい人に。

ザ・ノース・フェイス ストライクトレイルパンツは、約120gでザックに入れっぱなしにできる

ザ・ノース・フェイスのストライクトレイルパンツ

レインパンツを持っていても、家に置いてきたら意味がありません。荷物が増える日ほど「今日は降らないだろう」と外してしまいがちです。

その迷いを消せるのがこの軽さです。約120g(WLサイズ)と、レインパンツとしてはかなり軽い部類に入ります。天気予報が微妙な日でも、外す理由が出てきません。

付属のスタッフサックに入れてザックの底へ入れておけば、シーズン中は出し入れせずに済みます。持っていくかどうかを毎回考えなくてよくなるのが、この重さのいちばんの利点です。

薄い生地の3層構造で、裾は止水ファスナー。背面の腰にはベンチレーションがあり、はいたまま歩き続けても熱がこもりにくくなっています。

薄いぶん破れやすいのでは、と気になるところです。ただ、薄いのは生地の表側で、中身は防水の膜を挟んだ3層構造。層の作りは厚手のモデルと同じです。

常に持ち歩く前提で、荷物を1gでも軽くしたい人に向きます。

ザ・ノース・フェイスのストライクトレイルパンツ

THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)

ストライクトレイルパンツ

薄地3層の防水素材を使った軽量レインパンツ。付属のスタッフサックでコンパクトにまとまり、背面腰部のベンチレーションで熱がこもりにくい作りです。いつもザックに入れておきたい人に。

ファイントラック エバーブレスフォトンパンツは、生地が伸びて子どもを追う動きを妨げない

ファイントラックのエバーブレスフォトンパンツ

子連れの登山は、大人だけのときより動きが雑になります。先に走り出した子を追いかけ、しゃがんで靴ひもを結び直し、抱き上げて段差を越える。レインパンツが突っ張ると、そのたびに動きが止まります。

このモデルは生地そのものが伸びます。タテに約107%、ヨコに約117%伸びる素材なので、大股で踏み出してもしゃがんでも、生地に引き戻される感じがありません。登山の目安とされる耐水圧を満たしたうえで、この伸びを両立させているのが特徴です。

裾のファスナーは、雨よけのフラップを付けなくても水が入らない止水仕様。フラップがないぶん引っかかりが少なく、あわてて開け閉めしても布を噛みません。裏地は丸編みのニットで、素肌に触れてもべたつきにくくなっています。

価格は高めですが、毎年買い替えずに長く使う1本を選びたい人に向きます。

ファイントラックのエバーブレスフォトンパンツ

finetrack(ファイントラック)

エバーブレスフォトンパンツ

タテにもヨコにも伸びる防水生地を使ったレインパンツ。フラップなしで水を防ぐ止水ファスナーと、べたつきにくい丸編みニットの裏地を備えています。長く使う1本を選びたい人に。

ザ・ノース・フェイス レインテックスユリイカは、子ども用を上下セットでそろえられる

ザ・ノース・フェイスのレインテックスユリイカ(キッズ)の上下セット

子どもの雨具は、上下ばらばらに買うとサイズ感がそろわず、丈が余ったり足りなかったりします。成長も早いので、そのたびに買い直す前提で考えることになります。

すぐ小さくなるのにもったいない、と感じるところです。ただ、上下がそろっていれば丈のつり合いが崩れず、裾幅も絞れます。少し大きめのサイズを選んでも裾が余ったままにならないので、着られる期間を長めに取れます。

このモデルはジャケットとパンツの上下セットです。サイズは130・140・150・160の4展開なので、今の身長に合う組み合わせを1回で決められます。防水透湿の生地を使っていて、雨が染みてこないうえに汗の湿気は外へ逃げます。

親が助かるのはパンツの裾です。靴を履いたまま着脱できるファスナーが付いているので、山道の途中でも子どもの靴を脱がせずにはかせられます。ドットボタンで裾幅を絞れるため、丈がやや長めのサイズを買っても裾を踏みません。コンパクトにまとまるスタッフサックが付いていて、子ども自身のザックにも入ります。

子ども用の雨具を、上下まとめて1回でそろえたい人に向きます。

雨の日に歩いたあとは、子どもの登山靴も濡れています。乾かし方は登山靴の雨の日の手入れ|カビ・臭い・劣化を防ぐ乾かし方と防水ケアで扱っています。

ザ・ノース・フェイスのレインテックスユリイカ(キッズ)の上下セット

THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)

レインテックスユリイカ(キッズ)

防水透湿素材を使った子ども用のジャケットとパンツの上下セット。パンツの裾は靴を履いたまま着脱できるファスナー付きで、ドットボタンで裾幅も調節できます。子ども用を一度にそろえたい人に。

プロモンテ サマーシールド折り畳み傘は、樹林帯の小雨と夏の日差しの両方に使える

プロモンテのサマーシールド折り畳み傘

傘は登山のメイン装備ではありません。雨をしのぐ主役はあくまで雨具の上下で、傘はそれを補う道具という位置づけです。そのうえで、使える場面がはっきりある道具でもあります。

この傘は雨と日差しの両方に使えます。雨天時は防水、晴天時は遮光と遮熱という設計で、生地には東レのサマーシールドという特殊な織物を使っています。夏の登山口で子どもを日陰に入れたいときにも、そのまま同じ1本が働きます。

重さは約230gで、骨はグラスファイバー。収納袋が付いて25×7cmにまとまるので、ザックのサイドポケットに挿しておけます。街の折りたたみ傘を山へ持っていくより、こうしたアウトドア向けのほうが軽く、風にも耐えます。

雨具の上下をそろえたうえで、樹林帯の小雨と夏の日差しの両方に備えたい人に向きます。

プロモンテのサマーシールド折り畳み傘

PUROMONTE(プロモンテ)

サマーシールド折り畳み傘

雨天時は防水、晴天時は遮光と遮熱に働く晴雨兼用の折りたたみ傘。骨はグラスファイバーで、収納袋に入れるとザックのサイドポケットに挿せる大きさにまとまります。夏の日差し対策も兼ねたい人に。

傘を開いてよいのは、なだらかで広い道と樹林帯

傘が向くのは、なだらかで道幅の広い場所と、まわりの木が風をさえぎってくれる樹林帯です。登山口までの林道や、平坦な高原の道、山頂での休憩時間などが当てはまります。

こうした場所では、雨具を着込んで蒸れるより、下だけレインパンツをはいて上は傘でしのぐほうが快適に歩けます。子どもに雨具の上を着せるのを嫌がられたときの逃げ道にもなります。

雨でも歩きやすい道を先に選んでおくという考え方もあります。行き先の候補は梅雨の子連れ登山|雨でも楽しむ関東の低山5選とおすすめ雨対策装備3つにまとめています。

風が強い場所と足元が悪い場所ではたたむ

反対に、次のような場面では開かずにたたみます。

  • 足元が不安定な場所(岩場や段差の多い道)
  • 風が強いとき
  • 登山道が細いところ、人が多いところ
  • 雨が激しく降っているとき

森林限界を越えた稜線や岩稜帯も傘には向きません。風の穏やかな高原の散策や山頂での休憩が、傘の得意な場所だと考えてください。

片手がふさがると、子どもと手をつなげなくなります。傘を持たせるかどうかは、その道が上の4つに当てはまらないかを見てから決めると迷いません。

まとめ

上の雨具だけでは、子どもの下半身は濡れたまま残ります。この記事で見てきた要点は次のとおりです。

  • 山の雨は横と下からも吹きつけるので、ジャケットだけでは裾から入る
  • レインパンツは泥はねと朝露も防ぎ、冷たい風から体温を守る
  • 選ぶときに見るのは耐水圧・生地の層・裾の着脱方式の3つ
  • 登山の目安は耐水圧20,000mm以上、透湿性10,000g/㎡・24h以上
  • 裾が大きく開くものなら、登山靴を履いたまま着脱できる
  • 子ども用は上下セットで買うとサイズ感がそろう
  • 傘はメイン装備ではなく補助。なだらかな道と樹林帯で使い、風と岩場ではたたむ

まず1本そろえるならミズノ、常に持ち歩くならザ・ノース・フェイスの軽量モデル、長く使うならファイントラック。子どもには上下セットを選び、余裕があれば晴雨兼用の折りたたみ傘を足す。この順番で考えると、家族分の雨対策がひととおりそろいます。

商品写真: ミズノ公式サイト、ザ・ノース・フェイス公式サイト(2枚)、ファイントラック公式サイト、プロモンテ公式サイト

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