子連れテント泊デビュー|山×キャンプ場の組み合わせ5選

西湖の湖畔から望む富士山 子連れで登る
西湖・湖畔キャンプ場から望む富士山(出典:Wikimedia Commons
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「そろそろテント泊にも挑戦したい。でも、いきなり山の上のテント場は不安」——そんな気持ちで足踏みしている家族は多いものです。

  • 山の上のテント場はトイレや水場が遠くて、子連れだと心細い
  • どのキャンプ場とどの山を組み合わせればいいのか分からない
  • 子どもが楽しめて、親も無理をしすぎない場所から始めたい

最初の一歩は、設備の整った麓のキャンプ場に車で泊まり、近くのやさしい山に登るのがおすすめです。トイレもお風呂も揃った場所なら、子どもがぐずっても落ち着いて対応できます。

この記事では、関東を中心に車で行ける「山とキャンプ場の組み合わせ」を5つ紹介します。山の情報は登山専門メディアの初心者向けコース、キャンプ場の設備は各施設の公式・予約サイトで確認した内容をもとにしています。読み終えるころには、はじめての一泊をどこで過ごすか、無理なく決められるはずです。

子連れのテント泊デビューは「車で行けるキャンプ場×近くの低山」が安心

テント泊そのものに慣れていないうちは、山の中で一泊するより、設備の揃ったキャンプ場を拠点にする方がずっと気楽です。荷物を車で運べて、トイレも炊事場も近く、いざというときに撤収して帰れる安心感があります。

組み合わせを選ぶときは、次の3つを見ておくと失敗しにくくなります。

  • キャンプ場の設備:水洗トイレ・炊事場があるか、できればお風呂やシャワー、車を横付けできるオートサイトか
  • 近くの山のやさしさ:歩く時間が短いか、ロープウェイやリフト、平らな木道など子どもの負担が少ない道があるか
  • 予約のしやすさ:区画サイトをネットで予約できると、当日の場所取りに慌てずにすむ

テント泊と山小屋泊の違いや、そろえておきたい基本の装備は、子連れテント泊のはじめ方|山小屋との違い・必要装備をやさしく解説でまとめています。まず全体像をつかみたい方は、あわせて読んでみてください。

「テント泊って、お金がかかりそう」と心配なら、費用の目安を知っておくと気持ちがラクになります。山小屋泊とテント泊でいくら違うのかは、【初心者向けの登山とお金の話】山小屋とテント泊はいくらかかる? 宿泊費編が参考になります。

【高尾山×PICAさがみ湖】温泉も近い、はじめての一泊にいちばんやさしい組み合わせ

高尾山の山頂付近の広場から望む山並み
高尾山の山頂付近の広場から望む山並み(出典:Wikimedia Commons

最初の一泊にいちばん不安が少ないのが、この組み合わせです。キャンプ場は設備が新しく、すぐ近くに温泉もあります。山は登山初心者の代表格として知られる高尾山です。

PICAさがみ湖(神奈川県相模原市)は、遊園地リゾートの敷地内にあるキャンプ場です。水洗トイレや温水シャワーが整い、すぐ隣には日帰り温泉「さがみ湖温泉うるり」があります。テントを張り終えてから汗を流せるので、子連れでも一日の終わりにほっとできます。設営済みのテントサイトやコテージもあり、道具がまだ揃っていなくても泊まれます。中央道の相模湖東ICから車でおよそ7分です。

翌日に登る高尾山は標高599メートル。ケーブルカーとリフトがあり、舗装された1号路を使えば、ケーブル利用で往復およそ2時間20分ほどで歩けます。山頂には売店やトイレもあり、子連れでも安心して過ごせます。キャンプ場から高尾山口までは車で向かえます。

「観光地すぎて、登山らしさが物足りないのでは」と感じるかもしれません。けれども、はじめての一泊では“無事に楽しく終わる”ことがいちばんの成功です。慣れてきたら、次にあげる山へ少しずつ歩を進めれば十分です。

【大山×秦野市表丹沢野外活動センター】お風呂と遊具つき、ケーブルカーで登る丹沢デビュー

厚木の市街地ごしに望む丹沢・大山
厚木の市街地ごしに望む丹沢・大山(出典:Wikimedia Commons

もう少し山らしい雰囲気を味わいたいなら、丹沢の大山がおすすめです。キャンプ場には子ども向けの遊び場とお風呂があり、登りはケーブルカーで途中までショートカットできます。

秦野市表丹沢野外活動センター(神奈川県秦野市・標高およそ400メートル)は、市が運営する施設です。水洗トイレ、炊事棟、宿泊者用のお風呂棟やシャワーが揃い、芝生の区画サイトとフリーのエリアがあります。テントやタープのレンタルもあるので、手ぶらに近い形で泊まれます。芝滑りやターザンロープのある遊び場があり、子どもが飽きにくいのも助かります。新東名の丹沢秦野スマートICから8分です。

大山は標高1252メートル。中腹の阿夫利神社下社(およそ696メートル)までケーブルカーで上がれます。下社から山頂までは整備された登山道で、途中に茶屋もあります。下社までの参拝だけでも見ごたえがあり、子どもの様子を見ながら引き返す判断もしやすい山です。キャンプ場から大山のケーブルカー駅へも車で向かえます。

「1252メートルは子どもには高すぎないか」と心配になるかもしれませんが、実際に自分の足で登るのはケーブル下社からの標高差ぶんです。無理せず下社で折り返しても、ケーブルカーと参道歩きだけで十分に山の一日を楽しめます。

【赤城山×赤城山オートキャンプ場】車を横付けできる電源サイトと湿原散策

赤城山の覚満淵にかかる木道
赤城山の覚満淵にかかる木道(出典:Wikimedia Commons

車を横付けして荷物を出し入れしたい、できれば電源も使いたい——そんな希望にこたえてくれるのが、赤城山ふもとのオートキャンプ場です。山の上では、湿原をぐるりと歩くやさしい散策が楽しめます。

赤城山オートキャンプ場(群馬県前橋市・赤城山南麓)は、車を横付けできるオートサイトが基本です。AC電源付きサイト、水洗トイレ、温水シャワー、バンガローが揃います。ターザンロープやじゃぶじゃぶ池など子どもが遊べる設備があり、手ぶらで楽しめるBBQプランも用意されています。設営に不安がある家族でも、電源サイトなら扇風機やライトが使えて夜が快適です。週末や連休は電源サイトが早く埋まりやすいので、日程が決まったら早めに予約しておくと、希望のサイトを取りやすくなります。

山の上では、覚満淵(かくまんぶち)という湿原を一周する散策コースが手軽です。木道や遊歩道が整い、ゆっくり歩いても短い時間でまわれます。もう少し歩ける家族なら、長七郎山や小沼をめぐるコースも選べます。急な登りや危険な場所が少なく、子どもや初心者でも歩きやすいのが赤城山のよいところです。

注意したいのは、キャンプ場(南麓)から覚満淵などの散策起点までは、車でしばらく曲がりくねった山道を登る点です。標高差が大きいので、上は思った以上に涼しく感じます。朝に出発する前提で予定を組み、上着を一枚多めに持って行くと安心です。

【足和田山・紅葉台×西湖湖畔キャンプ場】富士山を眺める湖畔泊と、やさしい展望ハイク

西湖の湖畔から望む富士山
西湖の湖畔から望む富士山(出典:Wikimedia Commons

富士山を間近に眺める一泊にあこがれるなら、富士五湖のひとつ西湖の湖畔がおすすめです。湖のそばにテントを張り、翌日は富士山を望む展望台へやさしく歩けます。

西湖・湖畔キャンプ場(山梨県富士河口湖町)は、湖に面した区画サイトとバンガローのある施設です。ウォシュレット式のトイレ、炊事場、温水シャワー、AC電源、売店が揃います。湖畔で過ごす時間そのものが子どもには楽しく、水辺の景色に癒やされます。営業は3月下旬から11月末まで。オートサイトは先着順で、ネット予約ができない点だけ事前に押さえておきましょう。

近くの足和田山(五湖台)は標高1355メートル、紅葉台は1165メートルです。足和田山から紅葉台へ抜けるコースはおよそ8キロ・2時間40分ほどで、難易度はやさしめです。どちらの展望台からも富士山を望めます。子どもの足に合わせて、紅葉台までの短い往復に絞ってもよいでしょう。

「先着順だと、場所が取れるか不安」という声もあるでしょう。週末や連休はとくに早めの到着が安心です。確実に区画を予約したい場合は、先に紹介した高尾山・大山・赤城山の組み合わせを選ぶと、当日の場所取りに気をもまずにすみます。

【湯ノ丸山・池の平湿原×北軽井沢スウィートグラス】高原の木道さんぽと、リフトで登る山

湯ノ丸高原に咲くレンゲツツジと湯ノ丸山
湯ノ丸高原に咲くレンゲツツジと湯ノ丸山(出典:Wikimedia Commons

少し足をのばして、高原らしい澄んだ空気の中でデビューしたいなら、この組み合わせが豊かな体験になります。キャンプ場は子連れ向けの設備が揃い、近くの高原には難易度の違う2つの歩き方があります。

北軽井沢スウィートグラス(群馬県長野原町・浅間山北麓、標高およそ1100メートル)は、子連れキャンプで人気の高い施設です。水洗トイレ、温水の使える炊事棟、場内の入浴施設、売店が揃い、オートサイトや電源サイトも選べます。ツリーハウスやトランポリンなど子どもの遊び場が充実しているので、天気が悪い日でも飽きずに過ごせます。予約は公式サイトからの直接予約です。上信越道の碓氷軽井沢ICが最寄りです。

近くの湯ノ丸高原には、難易度の違う2つの歩き方があります。ひとつは池の平湿原。標高およそ2000メートルの高原に広がる湿原を、平らな木道で一周およそ1時間で歩けます。アップダウンが少なく、小さな子どもでも歩きやすいコースです。もうひとつは湯ノ丸山(標高2101メートル)。夏の時期はサマーリフトが動いており、リフトと徒歩を組み合わせると山頂まで負担を抑えて登れます。子どもの年齢や体力に合わせて選べるのが、このエリアの心強いところです。

「標高が高くて、夜は寒いのでは」と感じるかもしれません。実際、高原の朝晩は平地よりぐっと冷えます。夏でも長袖の上着と、子ども用の暖かい寝袋を用意しておけば、寒さに震えることなく星空を楽しめます。

子連れテント泊デビューに持っていきたい道具

テント泊の夜を照らすLEDランタン
テント泊の夜を照らすLEDランタン(出典:Wikimedia Commons

キャンプ場でのテント泊は、山岳テント泊ほど装備を切り詰めなくてよいぶん、はじめてでもそろえやすいのが利点です。基本になるのはテント・寝袋・調理の道具で、ここに灯りと保冷のグッズを足すと、一気に快適になります。最初から高価な道具を一式そろえる必要はなく、まずは基本の道具だけ用意し、灯りや保冷は手持ちの物で代用しながら、続けられそうなら少しずつ買い足していけば十分です。

テント本体は、家族の人数と設営のしやすさで選びます。広さや組み立ての手間、価格帯ごとの選び方は、子連れ初めてのファミリーテント選び|広さ・設営難易度・価格帯で選ぶで詳しくまとめています。

寝袋は、子どもを大人と分けるかどうかで快適さが変わります。季節ごとの目安や選び方は、子ども用シュラフ選び|大人と分けるべき4つの理由・季節別の選び方を参考にしてください。とくに高原のキャンプ場では、夜の冷え込み対策として大切です。

温かい食事やお湯をつくるなら、扱いやすいバーナーがひとつあると便利です。子連れでも安全に使える機種は、登山用バーナーおすすめ5選|子連れファミリーで安全に山ごはんを楽しむ選び方で紹介しています。

意外と忘れがちなのが、夜の灯りです。キャンプ場の夜は街より暗く、トイレへの行き帰りや、テント内で着替えるときに手元の明かりが欠かせません。子どもが暗さを怖がる場面でも、やわらかな灯りがあると安心して眠れます。テント全体を照らせる充電式のLEDランタンをひとつ用意しておくと、最初の一泊がぐっと過ごしやすくなります。

充電式のLEDランタン

LEDランタン(充電式・キャンプ用)

テント全体をやさしく照らせる充電式のランタン。夜のトイレや着替え、子どもの寝かしつけまで、ひとつあると安心です。

夏のキャンプ場では、子どもの飲み物や食材を冷たく保つグッズも役立ちます。冷えた麦茶やゼリーがあると、暑い日でも子どもの機嫌が保ちやすくなります。車に積みやすく、使わないときは折りたためるソフトタイプのクーラーボックスなら、子連れの荷物の中でもかさばりません。

ソフトタイプのクーラーボックス

ソフトクーラーボックス(保冷バッグ)

折りたためて車に積みやすいソフトタイプ。子どもの飲み物や食材を冷たく保ち、暑い日のキャンプ場で活躍します。

レンタカーで行くときに気をつけたい3つのこと

テント・寝袋・着替え・食材と、子連れのキャンプは荷物がかさばります。電車でこの量を運ぶのは大変なので、マイカーやレンタカーで現地まで運ぶ前提が現実的です。車で行くなら、次の3つを意識しておくと当日が落ち着きます。レンタカー代はかかりますが、大きな荷物を気にせず一度に運べて、子どもの体調や天候に合わせて動ける自由さは、はじめてのテント泊では大きな安心につながります。

  • 荷物の積み方:テントや寝袋など大きい物から先に積み、子どもの着替えや飲み物はすぐ取り出せる位置に分けておく
  • チャイルドシート:レンタカーを借りるときは、子どもの年齢に合うチャイルドシートを予約時に申し込む。台数に限りがあることもあるので早めに
  • 到着時間:設営は明るいうちに終えたいので、チェックイン開始に合わせて早めに着くよう逆算する。先着順のキャンプ場ならなおさら早めが安心

山道を運転して標高の高いキャンプ場へ向かう組み合わせもあります。慣れない山道の運転は気をつかうので、休憩をはさみながら無理のない計画を立てましょう。子連れの山行では、万一に備えた保険も心強い備えになります。家族で入れる保険については、子連れ登山の保険おすすめ【楽天で入れる家族向けアウトドア保険】を読んでおくと安心です。

まとめ|まずは1組から、無理なくテント泊デビューを

子連れのテント泊デビューは、設備の整ったキャンプ場と、近くのやさしい山を組み合わせるのが安心です。今回紹介した5組をふり返ります。

  • 高尾山×PICAさがみ湖:温泉が近く、設営済みサイトもある。はじめての一泊にいちばんやさしい
  • 大山×秦野市表丹沢野外活動センター:お風呂と遊び場つき。ケーブルカーで山らしさも味わえる
  • 赤城山×赤城山オートキャンプ場:車を横付けできる電源サイトと、湿原のやさしい散策
  • 足和田山・紅葉台×西湖湖畔キャンプ場:富士山を眺める湖畔泊と、展望のよいハイク
  • 湯ノ丸山・池の平湿原×北軽井沢スウィートグラス:高原の木道さんぽと、リフトで登る山

はじめから完璧を目指さず、まずは予約の取りやすい1組から始めてみてください。一度経験すれば、次はもう少し山らしい場所へと、家族のペースで世界が広がっていきます。梅雨明けの夏山シーズン前に道具を整えておくと、当日あわてずにすみます。

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