子連れ登山の登山届の出し方|YAMAP・コンパス・紙の3パターン比較

登山口に設置された登山届のポスト 登山ギア・初心者ガイド
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「登山届って、出した方がいいのは分かるけど…」と感じていませんか。

  • どこに出せばいいのか分からない
  • 何を書けばいいのか分からない
  • 子連れだからこそ「もしも」に備えたい

子どもと山に行くとき、こうした不安を抱えたまま登っている方は少なくありません。

登山届は、遭難したときに捜索の手がかりになる大切な書類です。山によっては条例で提出が義務づけられ、出さないと罰金がかかる場所もあります。

この記事は、各自治体や警察が公開している登山届の提出方法をもとにまとめています。

この記事では、子連れ登山の登山届の出し方を、スマホアプリ「コンパス」「YAMAP」と紙の3パターンで比較して解説します。読み終えるころには、家族に合った方法で、迷わず登山届を出せるようになります。

登山届とは?子連れ登山でこそ出しておきたい理由

登山道を歩く登山者
出典:Wikimedia Commons

登山届とは、登山者の名前・住所・行動計画・持ち物などを書いて、登山の前に提出する書類です。万一遭難したとき、どの山のどのコースにいるのかが分かり、捜索の手がかりになります。

子連れの場合は、大人だけのときよりも体力やペースが読みにくく、予定が変わりやすいものです。だからこそ、計画を書いて家族と共有しておく意味が大きくなります。

登山届を書くことには、捜索のため以外にも次のような利点があります。

  • 遭難したときの初動の捜索が早くなり、捜索する範囲も正確になる
  • エスケープルート(注釈:天気が崩れたときなどに、予定を変えて安全に下りる別の道)を書いておくと、急な変化にも落ち着いて判断できる
  • コースに無理がないか、足りない持ち物がないかを事前に確認できる

では、登山届には具体的に何を書けばよいのでしょうか。次の章で見ていきます。

登山届に書く項目|子連れ家族の記入ポイント

登山計画をノートに書く手元
出典:Pexels

登山届に書く基本の項目は、おおむね次のとおりです。

  • 氏名・住所・電話番号(同行する子どもや家族の分も全員)
  • 緊急連絡先(山に行かない家族や知人)
  • 入山と下山の予定日時
  • 登る山の名前とコース(通過する地点)
  • エスケープルート
  • 持ち物(食料・ヘッドランプ・通信機器など)
  • 当日着るウェアの色
  • 登山保険に入っているかどうか

子連れで気をつけたいのは、3点です。まず、子どもの分も忘れずに全員書くこと。次に、ウェアの色は上空からの発見にもつながるため、当日の服装をそのまま書くこと。そして、下山の予定時刻は子どものペースを見込んで、余裕をもたせて書くことです。

書く内容が分かったら、次はどこに・どうやって出すかです。ここから3つの方法を順に見ていきます。

パターン1|「コンパス」で出す方法(下山通知で家族も安心)

山でスマートフォンを操作する登山者
出典:Pexels

1つ目は、スマホで登山届を作って出せる無料サービス「コンパス(山と自然ネットワーク Compass)」です。多くの自治体と協定を結んでおり、対応する地域ならアプリから登山届をそのまま提出できます。

コンパスには下山通知のしくみがあります。予定の時刻を過ぎても下山の操作がないと、登録した家族や知人に自動で連絡がいきます。逆に無事に下りれば下山したことが伝わるため、留守番している家族を安心させられます。

家にいるおじいちゃん・おばあちゃんに通知が届くようにしておけば、子連れでの登山中も「連絡がなくて心配」という状況を減らせます。

登山届の提出は、出発前に電波の届く場所で済ませられます。そのため、山の中で電波が届かなくなっても困りません。

パターン2|「YAMAP」で出す方法(計画と地図がそのまま)

2つ目は、地図アプリとしても使われている「YAMAP(ヤマップ)」です。アプリで作った登山計画を、そのまま保存・印刷でき、協定を結んでいる自治体なら登山届として提出できます。

YAMAPでは、作った計画を緊急連絡先に指定した人へメールで共有できます。さらに「みまもり機能」を使うと、登山中の位置を一定の間隔で家族に知らせ、活動を終了する操作をすると下山したことを伝えるメールが届きます。

アプリから直接提出できる自治体は年々増えています。登る予定の山が対応しているかどうかは、アプリ内で確認してから出かけると安心です。

コンパスとYAMAPはどちらも登山アプリです。アプリそのものの選び方をもっと詳しく知りたい方は、【2026年最新】子連れ登山におすすめの登山アプリ5選|GPS・安全機能を徹底比較もあわせてご覧ください。

パターン3|紙で出す方法(登山ポスト・警察署・郵送・FAX・メール)

登山届を入れる投入箱
出典:Wikimedia Commons

3つ目は、昔ながらの紙での提出です。アプリと協定を結んでいない自治体や、スマホでの操作に不安がある場合は、この方法が確実です。

主な提出先と方法は次のとおりです。

  • 登山口や麓の駅に設置された登山ポストに投函する
  • 登る山を管轄する警察署・交番・駐在所に出す
  • 警察本部の地域課へ郵送・FAX・メールで送る

紙で出すときは、計画書を3通用意するのがおすすめです。1通は提出先(警察など)、1通は山に行かない家族、もう1通は自分の控えとして持ちます。捜索は家族や知人からの連絡を受けて動き始めるため、家族が控えを持っていることが大切だからです。

なお、個人情報を紙で渡すのが気になる場合は、アプリでのオンライン提出のほうが向いています。自分が登る山の提出先は、各自治体ごとに公開されている提出先の一覧で調べられます。

3パターン比較表|子連れ家族にはどれが向いている?

ここまでの3つの方法を、子連れ家族の視点で表にまとめます。

項目コンパスYAMAP
作成・提出スマホで完結スマホで完結手書き・印刷して提出
費用無料基本無料無料
家族との共有下山通知が届くメール共有・みまもり機能控え(コピー)を手渡し
協定がない自治体印刷して提出印刷して提出そのまま提出できる
向いている家族留守番家族に通知したい地図と計画をまとめたいスマホ操作が不安

家にいる家族へ自動で知らせたいならコンパスやYAMAP、スマホの操作や電波が不安なら紙にして家族へ控えを渡す、という選び方ができます。どの方法でも、家族と計画を共有しておくことがいちばんのポイントです。

登山届が義務・罰則のある山と都道府県

谷川岳の山並み
出典:Wikimedia Commons

登山届の提出は、多くの山では義務ではありません。ただし一部の都道府県では、条例で特定の山域の登山届提出が義務づけられており、出さないと罰金や過料(注釈:法律違反に対して支払うお金)の対象になることがあります。

都道府県山域期間罰則
群馬県谷川岳周辺3/1〜11/303万円以下の罰金
新潟県新潟焼山通年5万円以下の過料
長野県122の指定登山道通年罰則なし
山梨県富士山・八ヶ岳・南アルプスの一部12/1〜3/31罰則なし
富山県剱岳周辺12/1〜5/155万円以下の罰金または過料
岐阜県北アルプスの一部・白山・乗鞍岳など通年または12/1〜4/155万円以下の過料
石川県白山通年5万円以下の過料

実際に摘発された例もあります。岐阜県では2020年に3件、2021年に1件の違反が摘発されています。

罰則のない山でも、登山届を出す意味は変わりません。捜索は、家族や知人からの連絡を受けてから始まります。届を出し、家族に控えを渡しておけば、いざというときの動き出しが早くなります。

下山後の「下山連絡」までが登山届|まとめ

登山届は、出して終わりではありません。下山後は、事前に登山を知らせておいた家族や知人へ「無事に下りた」と伝えるところまでが大切です。警察への報告は必要ありません。

あわせて、家族には「予定の時刻を過ぎても下山の連絡がなければ、提出先の警察に連絡してほしい」と伝えておきましょう。途中でコースを変えたときも、その都度家族へ連絡しておくと安心です。

子連れ登山の登山届について、要点をまとめます。

  • 登山届は、名前・コース・持ち物などを書いて出す、もしものときの備え
  • 出し方は「コンパス」「YAMAP」「紙」の3パターン
  • 家族へ通知したいならアプリ、スマホが不安なら紙+控えの手渡し
  • 谷川岳・剱岳・白山など、提出が義務で罰則のある山もある
  • 下山後は家族へ「無事下山」の連絡まで行う

登山届で「もしも」に備えたら、次は山の中で自分の現在地をしっかり把握できると、さらに安心です。地図アプリと併用しやすい【2026年】登山用GPSウォッチおすすめ5選|子連れ登山に使えるモデルも参考になります。

また、登山届と同じく「もしも」への備えとして、家族で入れる保険も検討しておくと安心です。詳しくは子連れ登山の保険おすすめ【楽天で入れる家族向けアウトドア保険】でまとめています。

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