【初めての富士登山】初心者完全ガイド|ルート・日帰り・費用・服装の基本

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日本一の富士山に、一生に一度は登ってみたい。そう思っても、初めてだと「そもそも初心者でも登れるの?」「日帰りはできる?」「服装や費用は?」と、分からないことばかりで一歩を踏み出しにくいものです。

富士山は登山道がよく整備され山小屋も多く、初心者でも準備を整えれば挑戦できる山です。ただし標高3,776mの高さゆえに高山病のリスクがあり、行き当たりばったりでは途中リタイアにもつながります。この記事では、登れるかどうかの判断からルート選び、1泊2日のモデルコース、高山病の防ぎ方、服装・費用・アクセスまで、初挑戦の前に押さえたい基本をまとめました。読み終えるころには、自分がいつ・どのルートで・どんな計画で登ればいいかの全体像が見えてきます。

富士登山は初心者でも登れる?

整備された富士山の登山道

富士山は登山者が多く、登山道もよく整備されているため、道に迷う心配はほとんどありません。山小屋や救護所も点在していて、初めての方でも準備を整えれば挑戦できる山です。

とはいえ「気軽に歩ける山」ではありません。初心者がつまずきやすいのは、次の3つの壁です。

  • 高山病:標高3,776mで空気が薄く(山頂の酸素は平地の約3分の2)、登り方しだいで頭痛や吐き気が出ます。
  • 体力:往復で6〜10時間以上歩きます。普段あまり運動しない方は、事前の足慣らしがあると安心です。
  • 天候:標高差で気温が大きく変わり、雨や強風にもさらされます。

逆に言えば、この3つに備えれば初心者でも十分に登れます。まずは「いつ登るか」から見ていきましょう。

いつ登る?開山期間と天気

富士山五合目から見上げた空と山肌

富士山に登れるのは、例年7月上旬から9月上旬の開山期間だけです。この期間以外は山小屋もバスも閉まり、登山はできません。週末とお盆は登山道が渋滞するほど混み合うため、ゆっくり登りたい初心者には平日がおすすめです。

気温も、平地の感覚で考えると危険です。標高が100m上がるごとに気温は約0.6℃下がり、山頂と平地の気温差はおよそ20℃。真夏でも山頂の朝は2〜3℃まで冷え込みます。さらに風速1mごとに体感温度は約1℃下がるため、防寒着は夏でも必須です。

「どのルートから登るか」でも難易度は大きく変わります。次に4つのルートを比べてみましょう。

初心者におすすめのルートは?4ルート比較

富士登山4ルートの比較図
出典:JAM JAM TOUR

富士山の登山ルートは「吉田」「須走」「御殿場」「富士宮」の4つです。スタート地点の標高も距離も大きく違います。

ルートスタート地点(標高)高低差所要時間(往復)歩行距離初心者
吉田富士スバルライン五合目(2,305m)1,405m登り約6時間/下り約3時間30分約15.1km
須走須走口五合目(1,970m)1,740m登り約8時間/下り約4時間約14km
御殿場御殿場口新五合目(1,440m)2,260m登り約9時間30分/下り約4時間約19.5km
富士宮富士宮口五合目(2,400m)1,320m登り約5時間/下り約3時間30分約10km

0合目(海抜0m)から登るルートもありますが、全長42kmの上級者向けです。通常はどのルートも五合目スタートになります。

初心者に最もおすすめなのは吉田ルートです。理由は次のとおりです。

  • 登山道に山小屋が多く、救護所も3か所あって、万一のときに頼れる
  • 標高差が比較的小さく、歩行距離も短め
  • 富士急行の駅からバスが出ていて、電車でのアクセスがよい
  • 山頂に着く前からご来光が見られる

一方、富士宮ルートは最短ですが、スタートが標高2,400mと高く高山病に注意が必要で、傾斜も急めです。御殿場ルートは距離が長く、日帰り初心者には向きません。迷ったら吉田ルートを選べば間違いありません。

日帰り(弾丸登山)は危険|山小屋泊が基本

富士山の山小屋と登山道

「日帰りで登りたい」という方は多いですが、初心者の日帰り、とくに弾丸登山はおすすめしません。弾丸登山とは、夜に五合目を出発し、山小屋に泊まらず日の出までに山頂を目指す登り方です。

短時間で一気に高度を上げるため、高山病になる確率が非常に高くなります。高山病は標高2,500mあたりから出やすくなり、3,776mの富士山ではなおさらです。また吉田ルートでは、午後2時から翌午前3時まで、山小屋宿泊者以外は五合目から先へ入れない入山規制もあります。

安全に登るなら、八合目あたりの山小屋で1泊し、体を高さに慣らしてから山頂を目指すのが基本です。次に、その1泊2日の具体的な流れを見てみましょう。

1泊2日のモデルコース(タイムスケジュール例)

初めての富士登山は、八合目の山小屋に泊まる1泊2日が王道です。吉田ルートを例に、ご来光を山頂で迎えるスケジュールがこちらです。

1日目

  • 午前〜お昼:五合目に到着
  • 到着後1時間ほど:五合目で休憩し、体を高さに慣らす(高度順応)
  • 13時ごろ:五合目を出発し、16時ごろ八合目の山小屋に到着。夕食をとり仮眠

2日目

  • 深夜0時ごろ:山小屋を出発。ヘッドランプを点けて山頂へ
  • 5時ごろ:山頂に到着、ご来光
  • 7時ごろ:下山開始
  • 11時ごろ:五合目に下山完了

歩く時間は、登山口〜八合目、八合目〜山頂、下山がそれぞれ4時間ほどで、合計12時間前後が目安です。山小屋は数か月前から予約が埋まるため、日程が決まったら早めに押さえておきましょう。

高山病を防ぐコツ

富士登山の途中リタイアで最も多い原因が高山病です。疲労感や頭痛、吐き気、食欲不振などが主な症状で、悪化すると水分すらとれなくなることもあります。防ぐコツは次のとおりです。

  • 五合目に着いたら1時間ほど過ごし、体を高さに慣らしてから登り始める
  • 標準より遅いくらいの、ゆっくりしたペースで歩く
  • 深呼吸を意識する。鼻から5秒かけて吸い、口から5秒かけて吐ききると効果的
  • こまめに水分をとる(1日1.5〜2Lが目安)
  • 少しでも体調が悪ければ無理をせず、引き返す勇気を持つ

弾丸登山を避け、1泊して体を慣らすこと自体が、いちばんの高山病対策になります。

登りきるための体力づくり

高山病と並ぶリタイアの原因が体力切れです。とはいえ、特別なトレーニングは必要ありません。いちばんの準備は、本番の前に低い山を歩いておくことです。

ザックを背負って未舗装の山道を5時間以上歩くと、富士登山に近いペースや疲れ方が体感できます。近くの低山で1〜2回ほど練習しておくと、当日の不安がぐっと減ります。普段から階段を使う、軽く歩く習慣をつけるだけでも違います。

服装と持ち物の基本

富士登山で使う登山用の装備

富士登山の服装は、汗冷えと寒さを防ぐ重ね着(レイヤリング)が基本です。基本は長袖シャツに長ズボン。これに、次のものを加えます。

  • 上下に分かれた登山用レインウェア(コンビニのポンチョ型は不可)
  • 防寒着(フリースやダウン)
  • 登山靴(スニーカーは不可)
  • 帽子・手袋・サングラス・日焼け止め
  • 飲み物・行動食・ヘッドランプ・ファーストエイド

持ち物が多くなるので、ザックは30〜40Lが目安です。一つひとつの選び方は【初めての富士登山】服装と持ち物でくわしくまとめています。

装備は、購入とレンタルから選べます。とくに子どもはすぐにサイズが変わるので、年に1〜2回登る程度ならレンタルが合理的です。やまどうぐレンタル屋なら、富士登山に必要な装備を一式そろえられます。風対策のジャケットは【2026年】登山用ウインドシェルおすすめ5選|春山に必須の軽量ジャケットの選び方も参考にしてください。

子ども連れでレンタルを使ってそろえる方法は、子連れ富士登山の装備はレンタルで十分?料金と借り方を解説【2026年】でくわしく解説しています。

費用の目安

富士山五合目周辺の様子

富士登山にかかるお金は、交通費・通行料・宿泊費・装備費などの合計です。どのルートでも通行料(入山料)4,000円がかかり、マイカーの場合は御殿場ルート以外はマイカー規制があるため、駐車場代とシャトルバス代が別途必要です。山小屋に泊まれば宿泊費もかかります。合計は数千円から数万円と、条件で大きく変わります。

通行料を含めた総額のシミュレーションは【初めての富士登山】費用はいくらかかる?にまとめています。

電車でのアクセス

富士急行線の車両
出典:富士急行線

マイカー規制があるため、初心者には電車+バスでのアクセスがおすすめです。ルートごとの行き方は次のとおりです。

  • 吉田ルート:富士急行の河口湖駅または富士山駅から、五合目行きバスに乗車
  • 須走ルート:JR御殿場駅または小田急の新松田駅から、須走口五合目行きバスを利用
  • 御殿場ルート:JR御殿場線の御殿場駅から、水ケ塚公園行きバス(御殿場口新五合目下車)
  • 富士宮ルート:新富士駅・三島駅・富士駅・富士宮駅から、富士宮口五合目行きバス

子どもと一緒に富士山へ登るなら

子ども連れで富士山を考えている方も多いと思います。ただし富士山は標高が高く行程も長いため、何歳でも登れるわけではありません。子どもの年齢や体力に合わせた判断が必要です。

何歳から登れるのか、子連れならではの注意点は富士山 子連れ登山は何歳から?【体験談・装備・注意点まとめ】でまとめています。装備をレンタルでそろえる方法は子連れ富士登山の装備はレンタルで十分?料金と借り方を解説【2026年】が参考になります。

まとめ

富士山頂の様子

富士山は、日本一の特別感がある一方で、準備さえ整えれば初心者でも挑戦できる山です。最後にポイントを整理します。

  • 登るのは開山期間(7月上旬〜9月上旬)。混雑を避けるなら平日
  • ルートは迷ったら吉田ルート
  • 日帰り弾丸登山は避け、八合目あたりで1泊する
  • 高山病は、高度順応・ゆっくり・深呼吸・水分で防ぐ
  • 服装・持ち物を登山用でそろえ、費用とアクセスを事前に把握する

とくに初心者がつまずきやすいのは「装備」と「お金」と「高山病」です。装備はレンタルで初期費用を抑えられますし、計画に余裕を持てば高山病も防げます。弾丸登山を避け、天候を確認して、安全第一で計画を立てましょう。準備が整えば、あとは一歩踏み出すだけです。

初めての富士登山シリーズ

富士登山が初めての方は、あわせて次の記事もご覧ください。シリーズで読むことで、準備から費用までの全体像がつかめます。

装備のレンタルはやまどうぐレンタル屋が便利です。2026年からの富士山の新しい制度(事前登録アプリ・通行料4,000円・装備チェック)の詳しい手続きは、【2026年版】富士山の新ルール|事前登録アプリと子連れ登山の手続きでまとめています。

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